水野達稀が復帰3戦目の2軍ロッテ戦でマルチ記録「戦力になりたい」
■イースタン・リーグ13回戦 ロッテ1-2日本ハム(7月31日、鎌ケ谷スタジアム)
「5番・DH」で先発出場
3年目の水野達稀内野手(24)がけがを克服し、実戦に戻ってきた。今季は遊撃の定位置をつかんだものの6月に右足関節外側じん帯を損傷。5週間のリハビリを終え、26日の2軍ヤクルト戦から実戦復帰して3試合目となったこの日は「5番・DH」で先発出場。2安打を放って復活をアピールした。
前日に打てず出場を直訴
前日、降雨ノーゲームとなった試合では2打席凡打に終わっていた。この日は試合に出ない予定だったが、「昨日、打てなかったので打席に立ちたい」と訴え、出場にこぎつけた。すると前日とは一転、無死一塁で迎えた二回の最初の打席で、真ん中に入ってきた149キロのシュートを見逃さず中前にはじき返して先制点につなげた。続く四回の2打席目は、二死から外角低め148キロのシュートを右前に運んだ。試合後、「問題なく順調に進んでいます」と表情は晴れやかだ。
無念の球宴辞退も「シーズンの方が大事」と自らに言い聞かせ…
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2021年ドラフト3位で入団。1年目の2022年は開幕スタメンで華々しくデビューした。ただ、その後は17打数ノーヒットなど苦しみ2軍落ち。鎌ケ谷で再起を図るも右足の疲労骨折など再三故障に泣かされ続けた。今季はキャンプから好調を維持して開幕スタメンをつかみ取り、5月15日の西武戦ではプロ3年目で初本塁打。遊撃のレギュラーを不動のものにし、球宴のファン投票では遊撃手部門でトップの票を集めた。だが、6月21日の楽天戦で右足首のじん帯を損傷。7月18日に球宴辞退を発表した。
「球宴辞退は最初はショックでした。選ばれて素直にうれしかった。出たかった。ただ、けがだから仕方がない。オールスターのためにやっているんじゃない。シーズンの方が大事」と自分に言い聞かせた。
「やっぱり野球したいと思った」
リハビリに要したのは5週間。「この1カ月、やっぱり野球したいなと思った。試合を見ていると戦力になりたいと思った。1軍の舞台で活躍する。それが一番、プロ野球選手として幸せなことだなと改めて感じました」。
もっと守備の質を上げていきたい
負傷後1週間ほどでバッティングを始めた。現在の体調は万全。1軍から掛かる声を心待ちにする。「自分はバンバンとヒットを打つのを期待されている選手じゃない。まずは守備からしっかりやれるっていうところを見せて、その中でヒットが出ればいい。もっと守備の質を上げていきたい」と前を向いた。