【西川薫】センバツVの健大高崎・石垣元気投手ら道外から13人の道産子球児が甲子園メンバー入り
甲子園第1回大会の開幕戦
第106回全国高校野球選手権が8月7日に阪神甲子園球場で開幕します。北海道からは白樺が9年ぶり4度目、札幌日大高が初出場。今年は甲子園開業100周年。実は第1回大会が行われた1924年8月13日の記念すべき開幕試合を行ったのは、記者の母校・北海中と静岡中でした。結果は北海中が延長12回の激闘の末に5-4でサヨナラ勝ち。ここから甲子園の歴史が始まったといっても過言ではないでしょう。南北代表の2校には、ぜひ快進撃を繰り広げてもらいたいです。
北海道代表校以外の注目道産子9人が2年生
今年の注目は南北代表の2校だけではありません。小学校や中学校を卒業時、思い思いの目標を掲げて、道外の強豪高などに進学した道産子13人が、見事主力に成長して甲子園にやってきます。なかでも、2年前の中学硬式のリトルシニア日本選手権と、硬式団体の日本一を決めるジャイアンツカップで全国3位に入った、札幌新琴似リトルシニアを中心に2年生が8人もいます。紙面発行時代、最後の世代だったので、当時担当していた記者には思い入れも深いです。
健大高崎2年生左腕・石垣は最速154キロ
まずは、今春のセンバツ甲子園で群馬勢として初優勝した、健大高崎の154キロ左腕・石垣元気投手(2年、洞爺湖リトルシニア)。県大会決勝の前橋商戦で先発するなど、4試合に登板し、13回⅔で6失点。エース左腕の佐藤龍月(2年)の負傷が判明し、甲子園では大きな期待が掛かることが予想されます。
打線では県大会で「2番・三塁」で出場した加藤大成内野手(2年、札幌新琴似リトルシニア)。センバツでも三塁手として初優勝に貢献。県大会では5試合で15打数8安打と打率は5割超え。さらにセンバツではベンチ外だった下重賢慎投手(2年、釧路リトルシニア)も春季大会から頭角を現し、県大会では2試合で先発を任されました。
日本航空山梨では、2人の札幌新琴似リトルシニア勢が活躍。平井湊人一塁手(2年)と藤田塁右翼手(2年)は、県大会4試合全てに先発出場。なかでも1番を任された平井は準決勝の日大明誠戦で4打数4安打3打点と大当たり。五回途中からは救援登板も果たし1回⅓無安打と、リードオフマン以上の活躍を見せています。
札幌日大高の小熊含め4人がFジュニア出身
ラストイヤーの3年生も負けていません。2018年の日本ハムファイターズジュニアからは、札幌日大高の小熊梓龍投手(3年)の他に道外から3人がベンチ入りしています。明徳義塾の高橋龍成三塁手(3年、東ハリケーン)は明徳義塾中等部出身。京都国際の高岸栄太郎内野手(3年)は北広島リトルシニア出身で、埼玉・花咲徳栄の斎藤聖斗内野手は小樽リトルシニア出身。4人が甲子園で再会を果たします。
2日から甲子園練習が始まり、4日に組み合わせ抽選会が行われます。南北北海道代表との対戦や元チームメート同士の対戦など、いまから開幕が待ち遠しいです。札幌日大高と白樺の行方と同様に、彼らの意気込みや活躍などを追いかけていきたいと思います。
■2024年夏の甲子園に出場する北海道関係選手
位置 氏 名 (出身チーム)
【明徳義塾】
③内 高橋 龍成(東ハリケーン、明徳義塾中)
②投 平井 麗朱(東16丁目フリッパーズ、明徳義塾中)
②捕 藤森 海斗(根室野球少年団、明徳義塾中)
【京都国際】
③内 服部 颯舞(千歳・向陽台ヒーローズ、福知山ボーイズ)
③外 沢田 遥斗(札幌・新栄ビクトリー、北広島リトルシニア)
③内 高岸栄太郎(千歳ガッツ、北広島リトルシニア)
②内 尾角 凌(札幌・北光ジュニアファイターズ、札幌新琴似リトルシニア)
【群馬・高崎健康福祉大高崎】
②内 加藤 大成(札幌ファイヤーズ、札幌新琴似リトルシニア)
②投 石垣 元気(柏木ジュニアーズ、洞爺湖リトルシニア)
②投 下重 賢慎(美原ベースボールクラブ、釧路リトルシニア)
【花咲徳栄】
③内 斎藤 聖斗(小樽・入船フェニックス、小樽リトルシニア)
【日本航空山梨】
②外 藤田 塁(西発寒ホークス、札幌新琴似リトルシニア)
②内 平井 湊人(上手稲コンドル、札幌新琴似リトルシニア)
※丸数字は学年