石井一成 幸運を運んできた祖母に届けた4号ソロ アプリも駆使 優しいやりとりが励みに
■パ・リーグ17回戦 オリックス6ー7日本ハム(8月1日、エスコンフィールド北海道)
二回に貴重な追加点 祖母へ「元気づけられて良かった」
日本ハムの石井一成内野手(30)が1日、エスコンフィールド北海道で行われたオリックス戦の二回に4号ソロを放った。直後には「実家のおばあちゃんに届け!」と球団広報を通じて談話を発表。サヨナラ勝ちを収めた試合後には「毎日、見てくれているみたいで、元気づけられて良かったです」と幼少期から、かわいがってもらっている祖母を思いやった。
両チーム合計7本の本塁打が飛び出した空中戦
一発が飛び交う壮絶な空中戦で、両球団の主砲に負けじとパンチ力を発揮した。1点リードの二回。カウント1―0からオリックス・高島のカットボールを捉え、右翼スタンドに放り込んだ。
直前には守りでファインプレー 文字通りの守備からリズム
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
この一発の前に、光る守備があった。二回2死一、三塁で二遊間への強い当たりを逆シングルで好捕し、一塁へ正確な送球を披露した。安打で走者を背負い、苦しいピッチングになっていた先発のバーヘイゲンを救い「バギーも一生懸命に投げていましたし、なんとか追い付く範囲だったので、反応できて良かったです」と安堵した。
俊敏にさばいた一つのプレーは少なからず、打撃にもつながっていて「守備からのリズムは本当に大事にしているので、そこは自然といい流れになってくれたのかなと思います」と認めた。
〝あの日〟から好調を維持 おばあちゃんに感謝しきり
7月12、13日には、栃木から北広島まで観戦に訪れた祖母の前で、本塁打、適時打を放って脚光を浴びた。
これが転機だった。〝おばあちゃん効果〟は絶大で、以降はスタメン出場が続き、コンスタントに安打を重ねている。レギュラーの座をグッと引き寄せ「いい運気を持ってきてくれたんじゃないかなと思います」と深く感謝している。
孫のためにLINEを始めた祖母 「気持ちが伝わってくる」
70代半ばを過ぎた祖母とのコミュニケーションは電話にとどまらない。「去年ぐらいからLINEを始めて結構、連絡が来る」。メッセージアプリの使い方をイチから学び、使いこなしているそうで「文字はちょっと読めない時があります。でも、雰囲気で読み取っています。完全に打ち間違いをしても無理やり送信してきます(笑)。気持ちが伝わってくるのでうれしいです」と優しくほほ笑んだ。
愛情をたっぷり注いでくれるおばあちゃんのためにも、孫はグラウンドで勇姿を見せる。