柳川大晟 〝準地元〟での初登板は2回1失点 憧れの同郷スターとの対戦も実現
■パ・リーグ14回戦 日本ハム4ー6ソフトバンク(8月2日、みずほペイペイドーム)
期待の高卒3年目右腕 手応えと猛省の2イニング
日本ハムの柳川大晟投手(20)が2日、ソフトバンク戦(みずほペイペイドーム)の五回から2番手でマウンドへ。初回は無失点に抑えたが、イニングまたぎとなった六回は2四球、2度の暴投と制球に苦しみ、1点を失った。
「1イニング目は良かったんですけど、またいで先頭に四球だったので、そこがダメでした」。2イニング目は代走・周東に盗塁を決められるなど、足でかき回され「1人にやられた感じだったので。自分のクイックとかもまだまだなので、練習していきたいです」と反省した。
懐かしさを覚えた敵地のマウンド
育成出身の3年目右腕にとって〝準地元〟での登板だった。福岡の隣県・大分で生まれ育ち、九州国際大付高(福岡)へ進学。敵地のマウンドは「小学生とか中学生とかの大会で投げたことがあったので、久しぶりな感じでした」と懐かしさもあった。
先頭で打席に迎えたのは憧れの…
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五回の先頭打者は、柳川が野球を始めるきっかけとなった同郷のスター・今宮だった。憧れの選手との対戦が実現した。
「小さい時から見ていた人だった。先頭で来るって分かってたんですけど、試合に入ったらあんまり考えずに普通に」。中前打で出塁を許し、自らのボークで無死二塁のピンチを背負ったが、落ち着いていた。
強力打線の中軸を力でねじ伏せた
栗原、山川を連続三振に抑え、2本塁打を放っていた近藤を遊ゴロに仕留めた。強力な中軸を力強いボールでねじ伏せ「ちゃんと空振りを取れて、三振だったので良かったです」とホッとした表情を浮かべた。
初の九州遠征 中学時代の友人も駆け付けた
5月に支配下登録され、同26日の楽天戦(楽天モバイルパーク)で先発としてデビュー。3回3失点を喫し、2軍で中継ぎとして再出発した。
7月中旬に1軍再昇格を果たし、初めての九州遠征。「家族は仕事だったので、あしたから来ます。中学の友達は何人か来てます」。この日は仙台でのプロ初登板にも駆け付けてくれた友人たちが応援に訪れていた。
実家は焼き肉店 人気メニューはカルビとホルモンと冷麺
大分・日出町にある実家の焼き肉屋「元山」は、仲間たちが集まる場所だった。
「地元の人が来るお店です。大会とかで優勝したりしたら、みんな来てくれました」。お店の自慢は、カルビとホルモンと冷麺。「タレがおいしいです。他の店が物足りない」と、食べ慣れた味が恋しくなる時もあるという。
さらなる飛躍へ気合 「抑えて結果を出していく」
気心知れた友人たちがスタンドで見守った〝凱旋登板〟は、ちょっぴりホロ苦な2回1失点だった。
「最初は抑えたので、オッケーです。(今後もイニング)またぎとかになると思うので、抑えて結果を出していきたいです」。悔しさをにじませながら、20歳はしっかり前を向いていた。