鎌ケ谷で若きファイターズ戦士を追いかけて20年 会社員の高橋美久さん
平塚市から2時間かけて〝通勤〟
鎌ケ谷スタジアムに、週末となるとカメラ片手に駆け付ける〝鎌スタマニア〟がいる。会社員の高橋美久さん(59)だ。
自宅のある神奈川県平塚市から車で2時間かけて通い、ファイターズの若手選手の姿をカメラで追い続ける。今年でちょうど20年になる。
一塁側スタンドの一番端は定位置
一塁側スタンドの一番端。年間シートに陣取り、望遠レンズをグラウンドに向ける。鎌スタでは、おなじみになった光景だ。
「プレーの合間にリラックスして、選手同士で和んでいるところとか。苦しい練習を見ているからね。ホッとした表情に引き込まれるんですよ」
きっかけは大沢親分 高校の大先輩
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大沢親分こと故大沢啓二元監督のファンだった。元をたどれば、高校の先輩だ。「大沢監督がリーグ優勝(1981年)した時、高校の先生から『うちを退学になった人だよ』と教えられ、なんだか面白い人だなと興味を持ち始めた」とファイターズのファンになった。
当時は東京ドームがホーム。「観客が少なくて、ゆったり見られて楽しかった」と笑う。
生粋のカメラ好き 「車1台分くらいは使ったかな」
中学生の時からカメラ好き。東京ドームではコンパクトカメラで撮っていたが、高校を卒業し就職してから、カメラに給料を注ぐようになった。年々、機材も増え「車1台分くらいは使ったかな」という。
職場の若手社員と将来性豊かなF戦士を重ね合わせ…
現在、精密機械製造の会社に勤務する。
「高卒で入ってくる人が多い職場。技能が必要で若い社員が技能を積んで育っていく。日本ハム(2軍)を見ていて同じだと感じた。育成重視で、野球を技能とみれば、育っていく過程は一緒。それでどんどんハマってしまった」
撮りためた画像は100万枚 定年後はカメラに専念
鎌ケ谷以外、ビジターの試合にも駆け付ける。今年はチームの北海道遠征に2度、帯同した。公式戦以外、教育リーグなども含めて年間70試合に足を運ぶ。「(撮った画像の枚数は)100万枚を超えていると思う。ホームページに毎回4枚ずつ載せています。試合内容とか感想も載せています」
来年、定年を迎える。定年後は、カメラ一本に絞る。「全試合、見たい。そのために体力づくりをしています」と撮影に全力投球する。