池田隆英 宮西の偉業達成を〝アシスト〟「焼き肉代、返せって言われるから集中して投げました(笑)」
■パ・リーグ16回戦 日本ハム2ー3ソフトバンク(8月4日、みずほペイペイドーム)
最高のシチュエーションで火消し
日本ハムの池田隆英投手(29)が4日、ソフトバンク戦(みずほペイペイドーム)で1点リードの八回途中から登板。2死二塁のピンチを切り抜け、宮西尚生投手(39)のプロ通算400ホールド達成を〝アシスト〟した。
「打たれたら焼き肉代、返せって言われるから集中して投げました(笑)」。リハビリ中に焼き肉をごちそうしてくれた大先輩の偉業をたたえ、ちゃめっ気たっぷりにコメントした。
直前に登板の鉄腕から「頼むわ」
この日の出番は、しびれる場面でやってきた。2ー1の八回。前人未到の400ホールドに王手をかけていた宮西から「頼むわ」と託され、得点圏に走者を背負った状況でマウンドに上がった。
必死の形相で今宮を左飛に打ち取り、先輩左腕にもホールドが記録された。ベンチ前で宮西と抱き合い「良かった。良かった~って感じです」と喜びを分かち合った。
前日には山川に被弾 なにより先輩左腕のために
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前日3日は同点の七回、山川に勝ち越しのソロ本塁打を被弾。その裏、味方が逆転し、白星が付いた。
「自分自身、きのうのきょうもあったけれど、ミヤさんの記録はみんな分かっている数字だった。ホッとしました」。緊張と重圧を乗り越え、安堵の表情を浮かべた。
自身もセットアッパーだからこそ痛感する偉大さ
昨季はキャリアハイの51試合に登板し、チームトップの25ホールドをマーク。レジェンド左腕が長年担ってきたセットアッパーのポジションを任され、そのすごさを身にしみて感じている。
「すごいでしょ。銅像レベル。(400ホールドは)もう現れないんじゃないですか。勝ちも負けもあるかもしれないですけど、ずっと投げ続けられる。ケアだったり、メンタルは本当すごいなって思いますし、今でも怠っている姿は見たことがないです」
日々のアドバイスは代えがたい贈り物
今季は右肘の炎症で出遅れ、シーズン序盤は2軍で宮西と一緒に過ごすことが多かった。7月に1軍昇格した後も、池田のことを気にかけ、自らの経験をもとに体のケアについてアドバイスをくれる。
「ありがたいっすね」。背番号25の発する言葉を胸に刻み、これからもその偉大な背中を追いかけ続ける。