ソフトバンク戦で本塁打を放った万波中正と野村佑希 復調の裏にあった吉田輝星との〝プチ同級生会〟
復活を印象づけるアーチ共演 前カードでは気心知れた吉田と〝共演〟
日本ハム・万波中正外野手(24)、野村佑希内野手(24)の同学年コンビが、ソフトバンクとの3連戦(みずほペイペイドーム)でともに本塁打を放った。思うような結果が出ずに苦しんでいた2人にとって、今後につながる大きな一発となった。
前カードのオリックス3連戦(エスコンフィールド北海道)では、ドラフト同期の吉田輝星投手(23)を交えた3人で〝プチ同級生会〟が行われていた。
変わらぬ固い絆 定期開催されている囲む会
昨年11月、オリックスにトレードが決まった吉田の送別会で、号泣したのが万波と野村だった。敵同士となっても、オリックスが北海道を訪れるたびに、同学年の仲間たちが集い〝吉田輝星を囲む会〟が開催されている。
気の置けない仲 万波「マジで気を使わない。楽しいっすね」
今回は万波が吉田を食事に誘い、野村も参加することになった。
「アイツ(吉田)がオレに会いたかったスタンスで来ました。相変わらず口が達者で。ジェイ(野村)と輝星はしょっちゅう飯に行っていたので。2年前のキャンプの時とか、休みの日はほぼ2人と行っていた。マジで気を使わない。お互いガンガン何の気も使わないで、言いたいこと言う。そういう関係、なかなかないじゃないですか。楽しいっすね」。そう語る万波は、心の底からうれしそうなキラキラした表情だった。
真剣勝負の場でも〝再会〟 結果は…
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
食事会を開催した7月30日の初戦は、延長十二回の末、引き分けとなった。試合終了が午後11時近くになり、「食べ始めが12時半とかでした」
その日の試合では、九回無死一塁の場面で吉田と対戦し、空振り三振に倒れた。「めっちゃ球、良くなっていますね。衝撃でした。最速も更新したと言っていましたし、明らかに球がいいですよね」と驚かされた。
吉田×ジェイ ほほ笑ましいやりとり
新天地で奮闘する吉田にとっても、旧知の仲である2人の存在は特別だという。
「今回は行かないかなと思って何も連絡しなかったら、マンチュウ(万波)から来て。(同級生とは)毎カード、会っている気がします」とニッコリ。「(球場で)ジェイに会った時に『マンチュウと飯行くの?』と言われて。『行くけど、行く?』と言ったら、『もう予定入っているから大丈夫』って。ジェイも来るの決まっているから、大丈夫って意味だったんですけど、なんで聞いたんって(笑)」。そんなほほ笑ましいやりとりもあった。
メニューは焼き肉 支払いはルールにのっとって野村
吉田によると、万波が海鮮を苦手としていることもあり「焼き肉っすね」。2000年度生まれの同級生会は、じゃんけんで負けた人が会計を担うのがルール。「じゃん負けでジェイが払いました」。今回は野村が食事代を支払った。
野村も3連戦最終戦でガチンコ対決
3連戦の最終戦8月1日には、『野村VS吉田』も実現した。シュートで内角を突いてくると予想していた野村に対し、吉田が投じたのはスライダー。初球を打って、二飛に倒れた。
ベンチに戻り、万波と顔を見合わせて「やっぱり変化(球)で来たな」。5月23日以来の対戦に「1球しか(打席に)立っていないですけど、良くなっているんじゃないですか。輝星、頑張っていますよね」と刺激を受けていた。
切磋琢磨する2000年度組
離れていても、同期の絆は固い。気の置けない仲間の存在を励みに、それぞれがそれぞれの場所で必死に戦っている。