高校野球
初陣・札幌日大高は九回の反撃及ばず初戦敗退 次につなげる2年生が存在感【夏の甲子園】
■全国高校野球選手権第2日(8月8日、阪神甲子園球場)
▽1回戦 京都国際7-3札幌日大高
エース小熊がまさかの7失点降板
初出場した札幌日大高は、京都国際と対戦し3-7で敗れ、南北海道勢52年ぶりの初陣初勝利を達成することはできなかった。エース・小熊梓龍投手(3年)が序盤から打ち込まれ、守備のミスも重なり四回途中で7失点降板。打線は1-7の九回に9番・帯川拳誓遊撃手(2年)が、2死一、三塁から右越えの2点三塁打で反撃するなど、最後まで諦めなかった。
「選手たちが普段とは違うな」
4度目の壁を打ち破って初めて辿り着いた夏の甲子園。悔しい敗戦によって、また一つ、越えなければいけない大きな壁が札幌日大高の前に立ちはだかった。森本琢朗監督(43)は「甲子園という舞台で、ピッチャーを中心とした守りを普段通りやっぱりやれること、ここがまず第一。選手たちがシートノックの時から、普段とは確かに違うなと感じていた。そこは自分ももう少し立て直してあげれば良かった」。南北海道大会4試合で無失策だった鉄壁の守備が崩れ、3失策と本来の実力を出し切れなかった。
警戒していた試合への入り
絶対エースの小熊が崩れた。警戒していたはずの試合への入りを突かれた。先頭打者をテンポ良く、わずか2球で簡単に1死を奪った。いつも通りのはずだった。しかし、続く2番打者をストレートの四球で出塁させると、2者連続四球と4本の単打で4失点を喫した。終わってみれば公式戦自己ワーストの7失点。結果的に初回の4失点が最後まで重くのしかかった。
「動揺してしまった。相手を見てしまって、相手バッターに対して弱気に入ってしまった。最後、真っすぐを捉えられてしまった」。試合後は、涙が止まらなかった。