切り込み隊長の松本剛が先制点を演出 好調な外野陣にも手応え「今本当にいい状態」
■パ・リーグ16回戦 日本ハム5-4楽天(8月8日、楽天モバイルパーク宮城)
犬鷲軍団の出鼻をくじいた―。日本ハムの松本剛外野手(30)が3試合連続で「1番・中堅」で先発し、第4打席で中前打を放ち、連続試合安打を「12」まで伸ばした。1番に入った今カードは3試合とも一回の第1打席で出塁し、切り込み隊長の役割を全うした。後半戦に入り、持ち前の打棒も復活。頼れる選手会長が、Aクラス争いを繰り広げる楽天の勢いを削いだ。
第1打席できっちりチャンスメーク
しっかりと四球を選び、先制点を演出した。一回、先頭で打席に入った松本剛は2ストライクに追い込まれながら、冷静にボールを見極めて出塁。水谷の四球を挟み、清宮の中前適時打で生還を果たした。トップバッターを務めたこの3連戦の第1打席は6日に左前打、7日に左中間二塁打とチャンスメークするなど、これ以上ない働きを見せた。
「自分で決めた球を打ちにいく」
まっさらな打席に入ることの難しさは想像に難くない。「唯一打順が関係するのは1打席目だけだと思うので、何とか出塁できるように」と集中力を高めて臨んだ。相手投手の状態などを把握できていない中でのアプローチだが、普段と変わったことはせずに「自分でしっかり決めた球を打ちにいく」と好球必打の姿勢で結果につなげた。
12試合連続安打 外野陣の打撃が好調な訳は…
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六回の第4打席では中前打を放ち、12試合連続安打を記録するなど、好調ぶりは健在。「だいぶまともになっている感じはある」と手応えはつかみつつも、いつ下降するか分からないのも打撃の難解なところだ。「日々いろいろ考えながらやっていけたら」と状態をキープするための、試行錯誤は怠らない。
外野手会を開催 結束力高めた
前カードのソフトバンク3連戦後、福岡で外野手会が開催された。「特に大きな理由はないんですけど、外野手は若い選手も多いですし、たまにはそういう会をやって、外野の連携を取れればいいなっていうのもあります」。さらに親交を深め、勝負の後半戦へ結束力を高めた。水谷は「僕自身初めてやったんで、楽しかったですし、より(仲を)深められた。またそういう機会があれば参加させてもらえたら」とニッコリ。外野手争いも激しくなってきた。3試合ぶりにスタメン復帰した水谷が、決勝打含む2安打を放つと、7日に途中出場し、右翼への二塁打を記録した浅間は7月の打率は・333、8月は・400と出たところで結果を残している。
熾烈な競争歓迎「チームの勝利につながる」
外野手を先導する松本剛は「(外野手は)今本当にいい状態だと思いますし、各々が試合に出られてなくても、後から行く準備をしっかりみんなできてますし、スタメンで出ている選手も責任を持ってプレーしていると思う。それはチームの勝利につながると思います」と熾烈な競争を歓迎。4位楽天相手に3連勝し、2位ロッテとは1ゲーム差と肉薄。夏場の再浮上に向けて、復調した松本剛がさらにチームを押し上げる。