緊急招集で札幌デビューしたFW白井陽斗が万全の態勢でプレミストドーム初戦に挑む(予想スタメン付き)
■8月9日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
北海道コンサドーレ札幌は10日のホーム福岡戦(プレド、午後2時キックオフ)に向けて午前練習を実施。チームミーティングの後、過密日程を考慮して、横浜M戦に出場した選手はリカバリートレーニングを、それ以外の選手は7対7のミニゲームなどで最終調整した。前節のアウェー横浜M戦(2●3)で札幌デビューを飾ったFW白井陽斗(24)は、急きょのメンバー入りとなったにもかかわらず、右サイドからチャンスメークする場面を何度もつくり出した。万全の態勢で迎える加入後初のホーム戦で、チームを勝利に導くゴールを決め、サポーターに〝白井陽斗〟の名をアピールする。
途中出場の横浜M戦で快足アピール
白井は後半38分から途中出場した横浜M戦で、快足を飛ばしてディフェンスラインの裏を突くシーンを何度もみせた。「あの時間帯に出て、誰よりも走るのが自分の武器」と語るように、最後まで相手守備陣に脅威を与え続けた。「それが得点につながって、引き分け、勝ちに持っていければよかった。あの時間帯でも何かを残せたと思うけど、それが何もできなかったので、まだまだだなと」と、直接ゴールに絡む働きができなかったことを悔やむ。それでも持ち味のスピードがJ1の舞台でも十分通用することを、チームメートやサポーターに印象づけた。
試合に出るまでのドタバタ舞台裏は…
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だがこの札幌での第一歩を踏み出すまでの舞台裏には、予期せぬドタバタ劇があった。当初遠征メンバーに選ばれていなかった白井は、試合当日の午前中に行われた北海道教育大学岩見沢校との練習試合(30分×2)にフル出場。一方遠征組では、スタメン出場が有力視されていたDF髙尾瑠(28)が発熱し体調不良で横浜M戦の欠場が決定。代役として、60分の練習試合を戦い抜いた直後の白井が緊急招集された。急きょ試合メンバー入りの白羽の矢が立ったことに「びっくりしたけど、(試合に)出られる可能性がある、ということになったので。(現地入りが)間に合うか焦ったけど、行けて良かった」と、当時の心境を語る。
試合日当日に現地入りし、翌日の帰りの飛行機も1時間以上の遅延が発生。そして中2日で迎える福岡戦と、強行軍が続くが、「急でしたけど、試合に絡むことが大事だと思うので、疲労の面は気にしていないです」。J1での活躍を目指し、覚悟を持って今夏札幌にやってきたアタッカーは、何よりも試合出場のチャンスを渇望。今度は万全の出撃態勢を整えて、福岡戦に臨む構えだ。
〝プレド〟初見参「試合やるのが楽しみ」
試合の舞台は、命名権契約で8月から愛称が〝大和ハウスプレミストドーム〟に変わった札幌ドーム。新名称での初戦となる一戦で、白井もまた新たな本拠地での最初の戦いに臨もうとしている。「初めての室内でのゲーム。サッカーのスタジアムって外のイメージがあるけど、室温とかも設定されている中で試合をやれるのが楽しみです」と、初見参となる〝プレド〟での戦いを心待ちにしている。「ゴールを決めて、早くサポーターにあいさつしたい気持ちでいっぱいなので、貪欲に、がむしゃらに行きます」。多くの観客が詰めかけたドームの場内に、大音量の〝白井コール〟を響き渡らせるべく、背番号71がプレドのピッチ駆け巡け、チームの勝利につながるゴールを決める。