山本拓実が自己最多4勝目! 「拾うのが日課です」 勝ち運を呼ぶマイルールとは?
■パ・リーグ15回戦 西武1ー5日本ハム(8月10日、エスコンフィールド北海道)
2番手登板で2回1安打無失点の好リリーフ
日本ハムの山本拓実投手(24)が10日、エスコンフィールド北海道で行われた西武戦に2番手で登板。1点ビハインドの六回からマウンドへ上がり、2イニングを無失点で切り抜けた。
直後の攻撃で味方が3点を奪い、逆転に成功。白星が転がり込み、キャリア最多の4勝目をマークした。
圧巻の投球内容 「目の前のバッターを抑えることだけ」
流れを引き寄せる快投だった。小さな体を目いっぱい使い、レオ打線を沈黙させた。最速150キロの直球を主体に打者を押し込み、六回は3つのアウト全てが三振。続く七回も3者凡退でねじ伏せる圧巻のパフォーマンスで、打線の援護を呼び込んだ。
「きょうも2イニングとは考えず1イニング1イニング、目の前のバッターを抑えることだけ考えて投げました。『この展開なら2イニングだな』って考えながら投げると、結果が変わってしまうと思う。交代と言われるまで気を抜かないよう意識しています」
逆転を呼び込むピッチング キャリアハイ更新の勝ち星
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コンディション不良の影響で2軍落ちしたシーズン序盤から一転、今では強烈な勝ち運を味方に付ける。シーズン4勝は、先発も務めた中日時代を上回る数字で、過去にないハイペースで勝ち星を重ねている。
「(2019年の)ドラゴンズでの先発3勝は、なんだったんだろう?って感じです(笑)。今年は全部、投げた後に逆転してもらっている。きょうも最後に浅間さんがすごいプレーで3アウト目を取ってくれた。僕の力ではなくて野手の力が大きいです」
ウオーミングアップを兼ねた善行
小さな徳を積む生活が幸運を呼んでいる。一日の始まりに、必ず行うルーティンがある。ナイターの日は午前11時頃に球場入り。人影少ないグラウンドへ足を運ぶと、ウオーミングアップを兼ねて、歩きながらフィールドに散らばったゴミを拾い集める。
「ストローの袋を破いた時に出る、小さい方のゴミが結構あるんですよ。みんな大きい方のゴミは捨てるけど、小さい方は忘れてしまって、グラウンドに落ちている。それを拾うのが日課で、良いことあるかもって思いながら、見つけては拾ってます。それで勝ち運も拾えているのかな?」
勝っておごらず 貫き通す献身
自分自身に課すルールが、細部に宿る勝利の女神を振り向かせる。
「みんなで助け合う中で、たまたま今は僕に勝ち運が来ていると思っています」。頼れる右腕は心清らかに、次のマウンドを見据えている。