根本悠楓 無念のKOから救ってくれた選手会長・松本剛の言葉と行動
■8月11日、鎌ケ谷スタジアム
3日ソフト戦で三回途中5失点
日本ハムの根本悠楓投手(21)が、無念のKOから1週間がたち、2軍本拠地・鎌ケ谷スタジアムで汗を流している。今季2度目の先発となった3日のソフトバンク戦(みずほペイペイドーム)では、制球に苦しみ、三回途中5失点。悔しい結果に終わったが、強い日差しが照りつける中、前を向いて練習に励んでいた。
気持ちが先走り精彩欠く
久しぶりの1軍舞台。強力ソフトバンク打線を相手に抑えたいという感情が先走ってしまった。「球は球質とかを見ても悪い感じはしなかった。変化球ですね。気持ちが入りすぎました」と冷静に分析する。
チームは大逆転も自身は2軍降格 バスから戻り掛けてくれた言葉
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吹っ切れた表情を見せた根本だが、試合直後はどん底にいた。2軍降格が決まり、落ち込んでいた左腕を救ってくれたのは選手会長だった。「(松本)剛さんが言ってくれました。まだ、若いんだからこれからこの悔しさをバネにしてまた頑張ろうって」。チームが大逆転勝利に沸く中、自分のことを気に掛けてくれた。
「超、優しいですよね」
ベンチ裏ですれ違った際に「2軍、行ってきます」と報告。いったん、荷物を持ってバスに向かった背番号7だったが、ロッカーで着替えていた根本のもとへ戻ってきてくれた。励ましの言葉を掛けられ、「超、優しいですよね。めっちゃうれしかったです」と気持ちが楽になった。
チームリーダーの心遣い
ファームでの下積みが長かった松本剛は「僕もしょっちゅう落とされた人間だから気持ちが分かる」と、2軍行きを告げられた後輩には積極的に声を掛けている。そんなチームリーダーの心遣いが、道産子左腕を奮い立たせてくれた。
今後は12日の2軍オイシックス戦(鎌ケ谷)に先発する予定。「やるしかないっすね」と根本は言う。全てを成長の糧にして前へ進むだけだ。