高校野球
白樺は初戦敗退も10人の3年生が全員揃って最初で最後のベンチ入り【夏の甲子園】
■全国高校野球選手権第5日(8月11日、阪神甲子園球場)
▽1回戦 白樺0-1創成館(長崎)
9年ぶり4度目の出場となった北北海道代表の白樺は0-1で創成館に敗れ、13年ぶりの1勝を逃した。先発した半澤理玖投手(3年)は、三回1死から守備のミスで先制点を許したが、失点はこの時だけ。八回1死から救援した左腕・神谷春空投手(2年)も無失点リレー。22年3月の亀田直紀監督(37)就任後、初めて1年生から育て上げた3年生は、春の大会敗退で一度は空中分解したが、夏の大会前に一致団結。甲子園まで一気に上り詰めた。
八回と九回に見せ場つくった
三回に先制点を奪われ、相手投手から七回まで3安打と攻めあぐねていたが、八回と九回に無死から見せ場をつくった。しかし最後までホームが遠かった。八回途中まで1失点も自責0と好投した半澤は「結果としては負け。すごく悔しい気持ち。個人としてもチームとしてもしっかり準備して、徹底して対策を練ってやってきた。すごく楽しく投げられた」。整列で涙はなかった
春の支部予選敗退後に本音ぶちまけた
春の十勝支部準決勝に敗退した5月12日。3年生10人が、腹の底にため込んでいた不満を言い合った。半澤は「練習の態度など。負けてグラウンドですぐ。主将の藤原がいい方向を向いていなかった。ほかの9人が主将にチーム引っ張れよと」。話し合いは2時間に及んだ。