道産子左腕・根本悠楓がアクシデントで2軍戦途中降板 出直し誓い「良いときの自分」取り戻す
■イースタン・リーグ11回戦 オイシックス6-2日本ハム(8月12日、鎌ケ谷スタジアム)
恩師が見つめる前で
2軍降格後、仕切り直しの先発となった道産子左腕・根本悠楓(21)だったが、苦投した。対するオイシックスの武田勝投手コーチ(46)は侍ジャパンU-15で監督を務め、当時の一員だった根本に左腕の在り方を伝授した元師匠だ。そんな恩師が見つめる前で、三回で降板、2失点(自責0)と成長した姿を見せることができなかった。
「悪い感じじゃなかった。言い訳できない」
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初回、3者凡退と順調な滑り出しを見せた。だが二回、中前打と四球で無死一、二塁とすると失策絡みで失点。リズムを崩し、課題だった制球力も3回で3四死球と乱れた。「悪い感じじゃなかった。ただ、足をつってしまった」。二回の投球前だった。左足がつった。「言い訳できないです」と自分の甘さを悔やんだ。
侍U-15ではアジア選手権優勝
恩師に良いところを見せたかった。武田勝コーチは2006年から11年間、ファイターズに在籍。244試合82勝61敗の成績を残した左腕の柱だった。恩師との出会いは白老白翔中3年の時。根本は全国中学決勝で完全試合を達成。武田勝コーチが当時、監督を務めていた侍U-15のメンバーに選ばれ、アジア選手権優勝に貢献した。合宿を含めて2週間前後と短い間だったが、牽制球を伝授された。「いろいろパターンを持つことの大事さなど教えてもらった。高校生(苫小牧中央高)になってからもよく使わせてもらった」という。
コーチ時代は変化球伝授されるも
2000年のドラフト5位で入団。2022年いっぱいまで1軍の投手コーチとして在籍していた2年間、選手とコーチの関係で投球を学んだ。「チェンジアップを教わりました。良くはなっているか分からないけど使わせてもらいました」という。そんな恩師に成長した姿を見せたかったはず。だが、「ダメです。退化しています」と顔を曇らせた。
「一つでも良いところを…」
1軍に再昇格して迎えた今月3日のソフトバンク戦。今季2試合目の登板だった。先発し、三回途中で降板。2回⅓を投げ5失点(自責4)と沈んだ。いま鎌ケ谷で自分を見つめ直している。「自分の持ち味を生かしきれていない。自信のあったスライダーも今は自信が持てなくなっている。1軍で抑えられた良いときの自分に戻さなければ。良い状態を保てるようコンディショニングをしっかり考えていかないと。一つでもいいから良いところを、見つけ出したい」と出直しを誓った。