田宮裕涼が「予感」の3号ソロで後輩右腕を援護 今季の本塁打は全て福島の登板試合
■パ・リーグ17回戦 西武1-5日本ハム(8月12日、エスコンフィールド北海道)
3試合ぶりに先発して攻守で躍動
後輩右腕を全力アシスト! 日本ハムの田宮裕涼捕手(24)が「6番・捕手」で3試合ぶりに先発出場し、六回に今季3号ソロを右翼へ放り込んだ。守っては先発の福島蓮投手(21)を七回途中1失点の好投に導き、攻守で躍動した。下降気味だった打撃も上向き気配。巧みなバットコントロールでチームの勢いを後押しする。
フォークに引っ掛かった
エスコンに甲高い打球音を響かせた。3点リードの六回無死、西武の先発・高橋が投じた初球の甘く入った138キロのフォークを逃さなかった。「真っすぐを打ちに行って、たまたまフォークだったので、引っ掛かった感じです」とバットの芯に乗ったライナー性の打球は勢いを落とすことなく、ブルペンのある右翼席に飛び込んだ。6月2日DeNA戦(エスコン)以来、2カ月ぶりの一発で福島にさらなる援護点を与えた。
22年春のキャンプでは同部屋
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奇しくも今季の3本塁打は全て福島の登板試合に生まれている。田宮も「きょうは予感していました」としっかりと現実にしてみせた。2022年の春季キャンプでは新人だった福島と同部屋。「仲良しです」というあうんの呼吸で六回まで無安打投球に導いた。「いい真っすぐを投げていた」と角度があって伸びのある直球を称賛。打撃でもしっかりと援護し、後輩右腕が遠ざかっていた2勝目をプレゼントした。
7月は低迷して打率3割を下回る
今季開幕スタメンを射止めた田宮はその勢いのまま打ちまくり、打率3割超の成績を残していたが、疲労も蓄積する夏場に急降下。「体が動かなかったり、自分が思っている感じで振れなかったっていうのも結構あった」と7月の月間打率は.195と低迷し、同月27日の西武戦(エスコン)後には、長らく維持していた打率3割も切った。守備でも重労働の捕手はタスクも多く、心身共に疲弊した。
復調への手応え
しかし、スタメン機会が減り、疲労感が抜けてくると打撃練習での感覚は良化。「またしっかり自分のバッティングの感じが良くなってきたかなっていうのが一番大きい」と復調への手応えをつかみつつある。1軍で1年間のシーズンを戦うのは初めての経験。酸いも甘いも味わいながら、大きな花を咲かせるための階段を上がっていく。