2軍戦で孫易磊が2回無失点 台湾の至宝が順調に成長
■イースタン・リーグ12回戦 オイシックス5-22日本ハム(8月13日、鎌ケ谷スタジアム)
台湾出身で育成の孫易磊投手(すん・いーれい、19)が、先発登板し2回を無失点に抑えた。打者8人に対し1安打3三振1死球と安定した投球。「台湾の至宝」が順調に育っている。
自慢の速球は抑えめ 変化球織り交ぜ
8月4日の巨人戦に続く4度目の先発。前回は5安打3失点と打ち込まれたが、この日は最速148キロと自慢の速球は抑えめにし、フォーク、チェンジアップを織り交ぜた投球。初回、3者凡退の滑り出し。二回は死球と右前打で1死一、三塁とピンチを迎えたが、落ち着いた投球で後続を三振、一直に仕留めた。
「今日はまあまあかな。でも悪くなかった。前回からは直球の質を高めようと調整してきた。ここまで投げてきて疲れもあった。だから直球は7割の力でリキみのないフォームでコントロールをきっちりしようと努めました」。
高2のころから国際スカウトが注目
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最速157キロの速球の持ち主。U―18ワールドカップの台湾代表で、高2のころからファイターズの国際スカウトが注目。2023年オフに契約金7500万円、年俸600万円(金額は推定)で育成から出発、4年の契約を結んだ。
台湾出身のレジェンド陽岱鋼を三振斬り
これまで13試合に登板、2回が最長イニングと無理のない育成で、経験を積み重ねている。この日は、2016年まで11年間、日本ハムに所属した陽岱鋼との対戦も楽しみにしていた。台湾出身のレジェンドに対し初回、133キロのチェンジアップで三振に斬って取った。4月19日のデビュー戦で対戦した時は、オール直球で一ゴロに打ち取った。「投球の幅が出せたところを見せることができたかな」と笑顔で振り返った。
気分転換は風景の写真撮影
成長を実感している。「計画通りです」。そんな孫易磊にも新しい趣味ができた。「都内で風景を撮っています」。中古のカメラを購入し、撮影で気分転換を図る。「撮影すると気分も落ち着く」と投球にも生かす。「前進あるのみです」。孫易磊の瞳がキラリと輝いた。