松浦慶斗が2K無失点! 制球苦しむ後輩へ、石井&郡司がかけた言葉は?
■パ・リーグ19回戦 ロッテ6-0日本ハム(8月13日、エスコンフィールド北海道)
日本ハムの松浦慶斗投手(21)が13日、エスコンフィールド北海道で行われたロッテ戦に3番手で登板。先頭打者を四球で歩かせたが、後続を断ち1イニングを無失点で乗り切った。球威が強みの高卒3年目左腕は、また1つ経験値を獲得した。
1死も奪えず降板…前日の悪夢よぎった
マウンド上でバランスを崩した松浦の脳裏には、前日の悪夢がよぎっていた。12日の西武戦は2四球を与え、1アウトも奪えずに降板。この試合でも制球難に苦しみ、先頭・ポランコを簡単に歩かせた。3ー1からの5球目が外角に大きく外れると、体を起こしながら天井を見上げて、必死に気持ちを落ち着かせた。
「きのう連続で四球を出したことが頭をよぎったけど、切り替えていかないとダメだと思って、次のバッターを抑えようという気持ちでした」
絶妙なタイミングで励ましの言葉
動揺する心を鎮めてくれたのは、野手陣の声掛けだった。四球の直後、石井と郡司がすかさずマウンドへ駆け寄り、励ましの言葉を贈った。絶妙なタイミングで間を取ることで、マウンドで孤立しかけた背番号55は生気を取り戻した。
「ちょっとコーナーを狙ってそうだったので…」
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そのシーンについて、石井は「真っすぐは本当にいいものを持っている。ちょっとコーナーを狙ってそうな感じだったので、もっとゾーン内に自信を持って行ったら?って言いました」と明かす。
「頑張れ~って言っただけです」
一方の郡司は「期待に応えられず申し訳ないのですが、頑張れ~って言っただけです(笑)。きのう四球2つで代えられていますから、本人は『やばい』ってなってるかなと。ストライクが入らないと僕らはどうすることもできない。三振を取ってくれて良かった」と爽やかな表情で説明した。
先輩たちの気遣いによって立ち直った松浦は、自慢の直球を主体に2三振を奪い、スコアボードに0を刻んだ。
「後ろで守ってるから打たせろよ」
左腕は「球が走ってるし、強いから絶対に打たれない。しっかり後ろで守ってるから打たせろよって話をされました。それで結果的に三振で抑えられて良かったです」と、ほっと胸をなで下ろした。
山あり谷ありのピッチングを繰り返しながらも、結果的には3試合連続無失点。頼れる男たちのサポートを受けながら、着実に成長の道を歩んでいる。
昨日より今日、今日より明日、明日より明後日
「勝ってる場面で投げさせてもらったり、いろいろな経験ができている。この経験を生かして昨日より今日、今日より明日、明日より明後日が良くなるようにやっていきたい」
豊かな将来性を秘めるサウスポーは、日進月歩の勢いで才能を磨き続ける。