高校野球の選手育成に貢献 大西さんと小島さん 甲子園で「育成功労賞」表彰
大西さん 北海率いて春夏6度の甲子園出場
高校野球の選手育成に貢献した指導者を日本高野連が表彰する今年度の「育成功労賞」に、北海道から北海高校・元監督の大西昌美さん(67、北星大教授)と、北海道高野連の元常務理事・小島誠さん(66)の2人が選ばれ、第106回全国高校野球選手権が開催されている阪神甲子園球場で15日、他県の7人とともに表彰された。
小島さん 現在は道高野連のOB運営委員
大西さんは北海高校の監督として1994年夏の甲子園で8強入りするなど春夏6度の甲子園出場に導いた。小島さんは帯広工業高校で18年間、監督を務め、2012年から道高野連の常務理事を7年間務めた。教員定年後の現在も、道連盟のOB運営委員として旭川スタルヒン球場で試合の円滑な進行をサポートしている。
甲子園開業100周年の節目となる今夏の甲子園大会で、表彰を受けた2人のコメントは次の通り
■大西昌美さん
今回の受賞にあたり、まずは北海道高等学校野球連盟、日本高等学校野球連盟の関係者の皆様方に厚く御存申し上げます。この度の受賞は決して私一人の努力が認められたものではないということを 理解しています。常に近くで私の指導を支えてくださった野球部長やコーチは勿論のこと、 応援してくださった教職員や多くのOBやご父兄の方々のおかげであります。特に野球部長とのコンビネーションが評価されたものと感じております。 ですのでこの受賞は野球部長と私の二人で頂いたものと思っております。
選手の中には3年間野球部に所属しながら、残念ながら一度も試合に出ることもなく、またベンチに入ることもできずに卒業していくことがあります。しかしながらその選手たちは試合に出るメンバーたちが向上するために、大きな力を注いでくれます。普段あまり目立たない選手も大切な戦力です。日々の練習の中で常に選手一人一人をしっかりと評価してあげる ことが大切であると考えます。チーム全員が大切であることを選手たちに理解させることが 指導者として最も重要な仕事だと思います。
■小島誠さん
多くの熱心な指導者の中から、この度「育成功労賞」を受賞できたこと、しかも、目標と していた甲子園の地で受賞できることは、感動と感謝の気持ちでいっぱいです。推薦いただいた北海道高野連旭川支部の方々をはじめ、数十年間わたくしの野球人生にかかわってくれた多くの皆様に感謝いたします。最後に、家族へは、参観日・運動会に行けなかったことなど負担のかけっぱなしでした。この賞は家族の支えがあっての受賞だと思っています。本当にありがとう。これから一生懸命挽回します!
指導者として、もう少し力を注いで取り組むべきだったと思うことがあります。それは、3年間真面目に活動していたにもかかわらず、メンバーに選ばれることなく卒業していった選手に対し、もっと違ったかかわり方ができたのではないかという思いです。キラキラと輝く場面を一つでも多く作ってあげたかったと思っています。