■８月１５日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場

　北海道コンサドーレ札幌は１６日のホーム鳥栖戦（プレド、午後７時３０分キックオフ）に向けて、チームミーティングの後、戦術練習やセットプレー練習などで最終調整した。先月２８日に新加入が発表されたＦＷアマドゥ・バカヨコ（２８）は、この日選手登録が完了。公式戦出場が可能となり、鳥栖戦でも１８人のメンバー入りが有力だ。絶対に負けが許されない一戦でチームを勝利に導く活躍を見せ、最高の札幌デビューを飾るつもりだ。

大型補強の大トリ　ついにベール脱ぐ

　Ｊ１残留を果たすため、今夏の移籍市場で大型補強を敢行した札幌。その大トリとしてチームに合流したバカヨコが、いよいよそのベールを脱ぐ。デビュー戦となることが有力な鳥栖戦を翌日に控え、「やっと試合に出られるのがうれしい。試合に出られない時間もしっかりと練習して、チームメートのプレースタイルに慣れるようにやってきたので、明日の試合でチャンスが来れば、活躍できるよう頑張りたい。楽しみ」と、赤黒縦縞のユニホームを身にまとい、プレドのピッチに足を踏み入れる瞬間を心待ちにしている。

国際移籍証明書の到着が遅れ…

　今夏加入した他の選手たちが続々とデビューする中、国際移籍証明書の到着が遅れた関係で日本での選手登録ができず、リーグ戦中断明けのアウェー横浜Ｍ戦、ホーム福岡戦は欠場した。特に福岡戦に関しては、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督（６６）が試合前日に「起用しようとしている選手もいるが、登録の関係でまだ分からない」と、バカヨコの起用を示唆していただけに、個人、チームの双方にとって、苦渋の出場見送りとなった。

激しいポジション争いで好調維持　「私のモチベーションに…」

　試合出場こそかなわなかったものの、チーム合流からの約３週間は順調にトレーニングを積み、練習試合でゴールも決めた。良い状態をキープしており、万全の態勢で札幌での初戦に臨めそうだ。「練習では全力でプレーしてきたので、コンディションは問題ない。このチームにＦＷはたくさんいるが、それはとても良いこと。私のモチベーションにもなる」と、同ポジションの戦友たちとメンバー争いしてきた成果を、鳥栖にぶつける構えだ。

プレドが歓喜に沸く情景をイメージ

　福岡戦の試合前にはプレド場内を見学。実際にピッチ上にも立って、自身の新たなホームスタジアムをその目に焼き付けた。「ピッチサイドに座って、ドームのすばらしい雰囲気を感じて。自分があのピッチで試合に出て、点を取るというポジティブなことしか考えなかった」。福岡戦ではＭＦ田中克幸（２２）が試合終了間際に劇的な同点ゴールを決めて大歓声を浴びた。今度はバカヨコが自らのゴールで、プレド全体に勝利を喜ぶサポーターの声を響かせたいところだ。

１９位鳥栖　２０位札幌　残留争い正念場

　１９位鳥栖との直接対決。負けてしまえば、Ｊ１残留の光がはるか遠くにかすむ状況になるため、札幌にとっては是が非でも勝ち点３をつかみ取りたい。「勝たなければいけないのは当たり前で、勝利しか考えていない。私たちはチームで勝つために頑張ります」。明るく人懐っこい性格の大型ストライカーが、札幌に勝利の笑顔をもたらすべく大一番に挑む。