《荒木大輔のズバリ解投》また落合さんと対戦できる うれしさが胸を占めるカムバック
■パ・リーグ18回戦 日本ハム1ー5オリックス(8月16日、京セラドーム大阪)
安心して見ていられた北山の復帰登板
チームは敗れた。ただ、今後に向けて大きなプラス材料を得た試合となった。先発マウンドに立った北山に他ならない。けが(左足の疲労骨折)から復帰して初の1軍登板となった。ストレートは力強く、変化球を含めて全ての球種でカウントを取れていた。注目していたのだが、安心して見ていられた。
リーグ終盤のカギを握る存在
継投のタイミングは予想と違った。復帰登板ということで、五回を終えて交代と思っていたが、六回のマウンドにも向かった。球数も104球を数えた。ベンチの信頼がなければ、続投はなかったはずだ。何より、激しい2位争いをしているチーム状況。「やってもらわなきゃ困る」というメッセージが込められていたのだろう。私も、リーグ終盤のカギを握る投手と見ている。
心の底から感じた「やっとこの舞台に帰ってきた」
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私自身もけが(右肘の手術など)での離脱を余儀なくされ、4年半のリハビリを経て1軍のマウンドに復帰した経験がある。負傷箇所に対する恐怖はファームでの調整登板で振り払った。だからこそ、1軍での登板が与えられる。あるのは喜びのみ。やっとこの舞台に帰ってきた。北山の表情を見ても、そう感じられた。
忘れられない復帰マウンド&4年ぶり勝利
私が復帰登板を果たしたのは1992年。当時、中日には落合さんがいた。また、落合さんのような素晴らしいバッターと対戦できる。そういったうれしさが胸を占めていた。復帰登板、そしてカムバック後初勝利。いずれも忘れられない。
ペナントレースは終盤へ 今後の躍動に期待
日本ハムは今、激しい2位争いを展開している。北山が離脱している間、チームは貯金を積み重ねていった。早くあの輪に加わりたいと、気持ちを高ぶらせていたはずだ。ペナントレースは終盤に入る。思う存分、力を発揮してもらいたい。