ファイターズ
《ハム番24時》8月17日
16日夕刻、梅林に急に連絡が入った。予期せぬ1軍昇格の知らせだった。昨オフの戦力外を経て育成契約を結んだが、2軍での奮闘が認められ、7月24日に支配下へ復帰していた。朗報を受け「『今か!』と。1軍は調子が良くて、捕手は(伏見)寅威さん、田宮が活躍していましたし。でも、すごいラッキーだなと。(上位争いが白熱し)切羽詰まったところでプレーできる機会なんて、なかなかない」と気持ちが高ぶったという。
背番号は入団時の「65」から3ケタの「165」になり「98」で戻ってきた。格別の喜びをかみしめつつ「5年目ですけど、大した結果も残していない。背番号も変わりましたし、初めて上がったぐらいの感じ」と心境を打ち明けた。
高校、大学時代は無名。隠し球のような存在で、ドラフト指名を受けた。プロでもトップクラスの強肩に定評があり、課題だった打撃も着実にレベルアップした。今回は1軍でどんなパフォーマンスを見せたいか―。記者がそう質問した時、アクシデントが発生した。視界の外からカットインしてくる人物がいた。
伊藤だ。会話を遮る形になっても、悪びれた様子はなく「あ、ゴメン。まさか取材されていると思わなくて」とニヤリ。確信犯的なイジりを受けた梅林は顔を赤くして「最初は察してよ」と返していた。仲の良い同学年の2人。きっと、久しぶりの再会がうれしかったのだろう。