札幌出身の成澤祐美が首位と3打差発進 7月に下部ツアー初優勝で知名度もチャンスもアップ【女子ゴルフ・ニトリレディス】
■女子ゴルフ・ニトリレディス第1日(8月22日、苫小牧・桂GC、6551ヤード、パー72)
▽予選ラウンド1日目
札幌出身の成澤祐美(26)が首位と3打差。今季自己最高の15位タイ発進。スタートホールの10番パー5では、ティーショットがフェアウェイ右の木に当たり、第2打をバンカーに入れるトラブルも、なんとかボギーで切り抜け「ほんとボギーで終わってくれたっていう感じ。どうなるかと思ったんですけど、あれがダボになるかボギーになるかで、1日の流れが変わったような感じでした」。2ホール目以降は3つのバーディーでスコアを伸ばし、スコアを落とすことなくフィニッシュした。
「びっくりするぐらい」祝福メッセージ
7月には今季主戦場の下部ツアーでプロ初優勝。知名度も一気にアップした。「びっくりするぐらいメッセージが届いて。これはせっかくお祝いしてくれたんで返さないと」と、夜中1時くらいまでかけて全員に返信した。その後も「ほんとに会う人、会う人、レギュラーツアーに来ても、あんまり喋ったことない選手とか、年上の人とかも、すれ違ったら『おめでとう』って言ってくれて『私のこと知ってるんだ』と思ってすごいびっくりしましたし、嬉しかった」と予想以上に反響は大きかった。
プロ入り前にパター習ったシニアプロと再会
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この日は持ち前の飛距離に加え「パターが入ってくれました」。パット数は28で3パットはなし。2週前に広島県で行われた、地方大会の広電オープンで、プロ入り前にパターを教わりプロテスト合格の助けになった、シニアプロ・岡茂洋雄プロ(55)と再会。「試合に出続けていたら、そこをもっと繊細にならないと」と、約1時間、構え方やフェース面の向きを修正してもらった。「広電オープンでも優勝できましたし、今も生きている」。飛距離のアドバンテージに、パターが加われば、鬼に金棒だ。
下部ツアーから行くか、レギュラーツアーから行くか
嬉しい悩みもある。レギュラーツアーには1試合でも多く出場したい。ただ主戦場の下部ツアーは、優勝したことで年間女王も視野に入る。年間女王を獲れば来季のレギュラーツアー出場権も手にすることができるが、今回のように主催者推薦などで出場したレギュラーツアーで好成績を出せば、後半戦の出場権、来季の出場権と、頂を目指すには2通りの道がある。今は軸足を下部ツアーに置きつつ「レギュラーツアーで成績を残し、それを生かしつつステップ(下部)で優勝できたら一番理想」。遅咲きの道産子が、二兎を追い続け、目標とするレギュラーツアー定着を実現させる。