浅間大基 2試合連続の3番でマルチ安打 高い野球IQが培われた背景
■パ・リーグ17回戦 ソフトバンク6-5日本ハム(8月23日、エスコンフィールド北海道)
またもクリーンアップで存在感
日本ハムの浅間大基外野手(28)が2試合連続「3番・右翼」で先発出場した。三回に4得点の口火を切る右前打を放つなど、マルチ安打をマークし、クリーンアップ起用の期待に応えた。
前日22日のロッテ戦では絶妙なセーフティーバントを決め、野球IQの高さも示した。夏場に調子を上げた浅間が、この勢いのまま最後まで駆け抜ける。
三回に4得点の口火を切る右前打 七回にも先頭で左前打
2試合連続で3番に入り、快音を重ねた。1-0の三回1死、ソフトバンク・有原の147キロ直球を振り抜くと、強烈なライナーが一、二塁間を破った。その後、つながりを見せた打線は4得点。七回には先頭で左前打を放ち、チャンスメーク。後続が倒れ、自身も2死から盗塁死となったため、無得点に終わったが、しっかりと存在感を示した。
新庄監督も絶賛するセンス 「あれは浅間くんの頭脳」
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22日のロッテ戦では相手先発・佐々木から、投手横を抜ける絶妙なセーフティーバントで出塁し、続く清宮の適時二塁打で生還した。新庄監督も「あれは浅間くんの頭脳。素晴らしいバントでしたね」と絶賛した。
名門・横浜高で身に付けた野球脳 「3年間がモノを言う」
優れた野球脳は、横浜高時代に培われた。「戦国・神奈川」は選手の能力だけでは勝ち上がれない。今夏の神奈川大会決勝戦では、最速147キロを誇るスーパー1年生の織田翔希投手も登板したが、東海大相模に4-6で惜敗した。浅間は「そんなに甘くないっす、神奈川は。3年間がモノを言うんで」と激戦区を勝ち抜く難しさを語っていた。
今でも忘れない恩師の言葉 磨いたバント技術
プロ注目選手として名をはせていた浅間も例外ではなく、当時の渡辺元智監督(79)に〝横高野球〟を叩き込まれた。犠打の技術もその一つだ。「セーフティーバントもしてましたね。監督には『できるに越したことはない』と言われてました」と振り返る。
相手守備陣の隙を探すのも身に染み付いた。成功率の高いセーフティーバントに「確率の高い時にしかやらないです」とニヤリ。打つだけではなく、小技もお手の物だ。
15年シーズン以来のCS出場へ!
ペナントレースも残り少なくなってきた。浅間のCS(クライマックスシリーズ)出場はプロ1年目の2015年の1度のみ。ヒリヒリする短期決戦でこそ〝横高野球〟で培った野球IQが生きるはずだ。背番号8が、さらにチームを加速させるピースとなる。