【一問一答】北山亘基 魂の122球で8回0封 負傷離脱も成長の糧に
■パ・リーグ18回戦 ソフトバンク1ー6日本ハム(8月24日、エスコンフィールド北海道)
日本ハムの北山亘基投手(25)が24日、エスコンフィールド北海道で行われたソフトバンク戦に先発し、8回無失点で5勝目を挙げた。今季は開幕ローテーション入りも、6月上旬に左足疲労骨折で離脱。復帰2戦目の登板で、およそ2カ月半ぶりとなる白星をつかみ取った。ヒーローインタビューと取材に応じた一問一答は以下の通り。
【ヒーローインタビュー】
―ナイスピッチング
「ありがとうございます」
―5勝目を挙げた。122球を投げて
「僕の下の名前はコウキって言うんですけど、きょうはチームが勝ってサイコウキです!」
―久々にエスコンのマウンドに立って
「シーズン途中にけがをして、離脱してしまう形になり、すごく悔しい気持ちがあった。トレーナーさん、チームのみんな、スタッフに助けてもらってホーム球場のマウンドに立てた。きょうは楽しむ気持ちで投げました」
―ホークス相手に8回無失点。10奪三振
「田宮がいいリードをしてくれたし、野手の皆さんにも際どいところをアウトにしてもらって助けてもらった。その結果、良いピッチングができました」
―隣にいる2人(上川畑と浅間)に対して
「選手会としても心強いし、グラウンド上では守備でもバッティングでも助けてもらった。お世話になりっぱなしです。ありがとうございます」
―貯金を「12」に戻した。意気込みを
「引き続き、シーズンが終わるまで全力で全員で戦います。より一層、熱い応援をお願いします。この後は花火大会があるので、皆さん楽しんでください」
【囲み取材】
―けがガから復帰して最初の白星
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「個人的な勝ち星は多少、気になるけど、今はチームが良い争いをしている中での登板なので。チームが勝つことを意識して投げている。きょうは結果的にどっちも達成できて良かったなと思います」
―中盤は変化球を中心に組み立てていた
「けがしてファームでのリハビリ期間、実戦で変化球を練習してきた。それを出せたのは良かった。序盤は真っすぐを軸に押していく感じで、後半はかわしながら要所で押せたので、きょうは田宮とも話してバランス良く投げられたので良かった」
―落ちる球をカウント球に使っていた印象
「まだ、納得していないですけど、きょうはフォークやスプリットをいろんなカウントで有効に使えた。そこは一つ良かった。それも真っすぐありきだとは思いますけど。きょうはどの変化球もある程度、狙ったところに行ったので、そこは良かったです」
―一回から力を出しているように見えた
「いつもそうですけど、初回の1球目から100%でいくことが大事だと思っている。その中で流れやペースをつかめてくる。初回から飛ばしているように見えたと思うんですけど、毎試合、初回から全力でいく形なので。多少、最後は落ちたけど、良かったと思います」
―五回のピンチを抑え、六回以降は完璧だった
「あの時点で勝っていたので、逆転されないよう意識して最少失点でいこうと思っていました。結果的に一番良い形で抑えられたと思います」
―淡々とした表情に見える
「取り組みの中で体や技術を積み重ねている実感がある。試合中にテンパったり不安な要素を取り除けているので、それで試合でも落ち着いていられるんじゃないかな、と思います」
―10奪三振については
「ストライクゾーンでしっかり勝負する中で真っすぐも変化球も有効に使えた結果が三振につながったと思う。はじめから三振を狙っていくと、僕の場合は良い結果が望めない。はじめは大まかにストライクゾーンを捉えて、だんだんと広げていくことがきょうはできたんじゃないかと思います」
―新庄監督は1年目の時から、エースになれる存在だと話していた
「自分の目標の一つにファイターズのエースになるというのがある。ただ、立ち位置とかは大事ではないと思う。毎試合、毎試合、自分の目標と課題を立てて、それを積み重ねていけば、チームに貢献できると思う。新庄監督に言ってもらえることはありがたいし、しっかり受け止めて、もっと成長できるよう頑張りたい」
―前日は中継ぎを多く使った。長いイニングを意識したか
「試合前に中継ぎ陣から冗談半分で『けっこう疲れているから、きょうは無理だよ』って言われていたので、なんとか応えようという思いが頭の片隅にあった。後半の六回、七回あたりでもう一踏ん張り、集中し直して中継ぎの分も投げることを意識していた。結果的に良かったかなと思います」
―けがをする前との違いは
「より自分の体を扱いやすくなってきました。自分の軸や中心が明確になって動作できている」
―ボールがばらつかなくなった
「そうですね。そこは自分の取り組みをやっていけば、こうなると見えていました。しっかり時間をかけてコツコツやっていけば、少しずつ良くなると。それがだんだんと形になってきて良かったです」
―体のどの部分を思うように動かせるようになったのか
「全部ですね。上も下も。右も左も。どこかに偏りがないようなエクササイズをしているので」
―シーズン終盤に入っている。けがでいなかった分、どう貢献したいか
「1軍完走を最低限の目標にしていたので、それが途中でかなわなくなったのはすごく悔しかった。コンディショニングの管理不足だった。けがで離脱したので、そういうところはもっと厳しくしていかないといけない。今後はないようにしたい。けがで遅れた分、最後は巻き返して、チームを勢いづけるピッチングをしていきたい」
―甲子園で優勝した京都国際高に負けないように
「全然、高校生たちの方がすごい(笑)。小牧監督は母校の先輩で入団するにあたって『頑張ってよ』と言葉もいただいた。僕も負けないように、きょうは良い投球ができたので引き続き頑張りたい」
―久しぶりに黒ユニホームを着た
「黒の方が締まって見える。勢いが出るんじゃないかな? 僕は気に入っています」