コンサドーレ
2024/08/25 23:25

《磐田戦後》みんなで集中して体を張り失点せずに試合を終えられた。チームの強い思いを感じるゲームだった

■J1第28節 磐田0―2札幌(8月25日、静岡・ヤマハスタジアム)

―試合を振り返って
 非常に厳しいゲームだった。もちろん鳥栖戦の前からそうだったが、我々の置かれている状況というのは、毎試合勝っていかなければいけない、そういう状況である。我々は残留圏のチームとポイント差が離れている中で、毎試合勝利していかなければそこに到達することもできず、追い越すこともできない状況の中で前節は鳥栖に勝利できたが、首の皮1枚つながった状況で今日のゲームを迎えた。両チームとも非常に厳しい条件下で行われた試合だったが、思っていた以上に厳しいゲームだったのは間違いないだろう。

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 勝利はしたが、ただ状況的に我々が残留を実現するためにはまだまだ足りないのは間違いない。やはりここから毎試合毎試合我々は勝っていかなければいけないし、勝つことで自分たちの残留の可能性というものを広げていける、そういう状況だ。

 そうした非常にプレッシャーのかかるゲームであったが、札幌は立ち上がりから勇気のある、アグレッシブな戦いを見せられたと思っている。相手に対して前からプレッシャーをかけてボールを蹴らせて、それを競り合って回収する、そうした我々の狙いと、相手の狙いというものがぶつかり合ったゲームだったと思う。

 磐田はすばらしい監督(※横内監督)がいるチームであるし、試合を通して狙いを持った戦いを見せていたが、ただそうした中で我々が相手の長いボール、スペースに蹴り込んでくるボールをしっかりと競り合う中でマイボールにし、時には相手にチャンスをつくられる場面もあったが、そういった部分でもみんなで集中して体を張り、失点せずに試合を終えられたということは、チームの非常に強い思いを感じるゲームだったと思う。

 攻撃に関しては狙いとする形がいくつも出ていたし、得点になってもおかしくないチャンスは他にもあったと思う。非常に拮抗した厳しいゲームだったが、ただ試合を通して勝利に値するゲームができたのは札幌だと思っている。

―全勝を狙った直近3試合での2勝1分という結果の評価について
 福岡、鳥栖、磐田から(勝ち点)9取るという話をしたが、ただ忘れてはいけないのは、アウェーの浦和戦で勝利したこと。それは非常に評価のできる勝利だった。引き分けた神戸戦もPKを外しての引き分けということで、それも我々の勝利に近いゲームだったのは間違いない。ここ最近、我々はポイントをしっかりと取れる試合が続いているが、やはりそれはケガ人が多かった中で、その選手たちが徐々に戻ってきているのが、ひとつ大きな理由として挙げられるだろう。

 昨シーズンから5人の重要な選手が抜け、高木も今まだケガしている状況の中で、非常に厳しいシーズンのスタートだった。それに加えてキャンプ中にケガ人が非常に多く出て、一時期はフィールドプレーヤーが16人そろわないような状況もあった中でシーズンをずっと過ごしてきた。

 シーズンが進んできて、ここ最近は(近藤)友喜だったり、(鈴木)武蔵だったり、あるいは青木だったり、宮澤だったり、チェック(スパチョーク)も含めて戻ってきたこと。それがひとつの大きな要因であると思う。残念ながら浅野に関してはまたケガしてしまったが、チームの中心となる選手たちがケガから戻ってきたことが、今の我々の良い成績につながっているのは間違いないと思う。

 札幌は明確な戦い方、チームとしてのコンセプトがある中で、選手たちがしっかり自分たちの戦いをすれば結果を出せるということは、ここ最近のゲームで我々は示しているのではないかと思う。先ほども言ったとおり、繰り返しにはなるが、5人の重要な選手が昨年から今年にかけて抜けたこと、そしてキャンプ、シーズン中と非常にケガ人が多く、一時は10人以上も中心選手がいないような中で戦っていたのが、我々がこういった状況に追い込まれた大きな理由のひとつだと思う。

 ここ最近勝利する、あるいはポイントを取るという良い結果を得られているが、ただ飛行機で言えば、我々はエコノミークラスのギリギリ最後のところに乗れるか乗れないかのところだと思っている。磐田、鳥栖、湘南あたりはまだまだ我々にとって、ビジネスクラスの順位にいるような状況だ。まだまだポイント差が離れている中で、その差というものを、1試合1試合追い付いていくために戦っていかなければいけないと思うし、ひとつひとつ勝っていくことで、それを実現させたいと思っている。

―無失点で終えられたということをどう考えるか
 今シーズン、湘南戦は3-0でリードしながら同点に追い付かれたり、あるいは前節も鳥栖に3-0から追い付かれそうになったり。以前は神戸とのゲームでも3-0から3-4で負けたりと、そういった試合はこれまでもあった。

 ただ今日の試合に入るにあたって、やはり失点は減らしていかなければいけないという話は選手たちにしたし、その意識というのは今日のゲームで選手たちには非常にあったと思う。もちろん毎試合失点をしないために、という思いを選手たちは持っていると思うが、やはり交代を含めて試合を90分戦っていく中で、試合全体を通して戦えるということが、Jリーグの戦いでは非常に重要なのかなと思う。スタートから出る選手、途中で入る選手も含めて、そういった部分がかみ合ったときに失点を抑えられるというのは我々の戦い方。

 次のゲームでも、もちろん失点を抑えていかなければいけないと思うし、このチームは得点という意味では、今は必ず1試合の中で1点、2点というのを取れる、そういう攻撃力のあるチームだ。

 ただ反対に、失点という部分に関してはこれまで多く重ねてきた。そこのところは、もちろんこれまでも取り組んできたが、残留に向けてより意識していかなければいけない。

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