生田目翼 勝ちパターン起用で好投 〝おにい〟と慕う加藤貴之が創設した『加藤賞』もクリア
■パ・リーグ17回戦 楽天3ー3日本ハム(8月27日、エスコンフィールド北海道)
3番手登板でパーフェクトリリーフ
日本ハムの生田目翼投手(29)が27日、エスコンフィールド北海道で行われた楽天戦で1点リードの七回からマウンドへ。1回2奪三振の無失点と完璧なピッチングを見せ、首脳陣の勝ちパターン起用に応えた。
緊迫のマウンドで深めた自信
今季36試合目のマウンドは、1点差の七回としびれる場面で回ってきた。
「七(回イニング)頭で、急にバンバン来るじゃん。びっくりです」と驚きもあったが、最速155キロを計測した直球を軸に3者凡退。「プレッシャーあったし、めっちゃ緊張したっす。自信にもなるし、しっかり抑えればと思います」と汗を拭った。
モチベーションを上げる『加藤賞』
2019年に入団し、過去5年で通算15試合の登板。2軍生活が長かった男が、遅咲きの花を咲かせようとしている。
今季は開幕1軍切符をつかみ、ここまで36試合に登板。活躍の裏には、ある発奮材料があった。
『加藤賞』の存在だ。兄貴分として慕う加藤貴が、後輩がノルマを達成した際に、ご褒美をあげる。昨年は5試合の登板で0勝にとどまり、目標の「5勝」に遠く及ばなかった。
今季はもうノルマをクリア 「リュックとか買ってもらおうかな~」
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今年はノルマの「30試合登板」を早くもクリアし、「気付いたらいけたっす。良かったです」と照れ笑い。早速、加藤貴に「何欲しい?」と尋ねられ「まだ、欲がないので。そのうち。リュックとか買ってもらおうかな~」と思いを巡らせている。
ビジター遠征では『加藤会』も開催
生田目にとって、2学年上の先発左腕は「おにいですから」。顔を合わせば、いつも「ナイス」と気軽に声をかけてくれる。ビジターの遠征先では〝加藤会〟と称した食事会も開催されている。
「仙台と福岡でご飯に連れて行ってもらいました。福岡は(斎藤)友貴哉と3人で行って、仙台は池田と(田中)正義と4人で連れて行ってもらいました。たまたま同級生で」と感謝する。
今やチームに欠かせないリリーバー
これで8月7日の楽天戦(楽天モバイルパーク)から8試合連続無失点。イニング頭はもちろん、火消しの切り札としてもフル回転しており「慣れないっすよ。プレッシャーあるし。点を取られたら、前のピッチャーの防御率が上がっちゃう。でも、ありがたいです」と喜びをかみしめる。
1軍完走そしてCS初登板へ
1軍でのシーズン完走へ、残り1カ月ちょっととなった。
「とりあえず完走して。CS(クライマックスシリーズ)行ってみたいですね。そのメンバーになったら最高じゃないですか」。無心で腕を振り続けた先に、大舞台が待っている。