特大9号を放った清宮幸太郎 漂い始めた4番の風格「チャンスで結果出してナンボ」
■パ・リーグ18回戦 楽天9-5日本ハム(8月28日、エスコンフィールド北海道)
本塁打による不敗神話がストップ
堂々の4番弾! 日本ハムの清宮幸太郎内野手(25)が「4番・左翼」で先発出場し、5点ビハインドの四回に右翼席への特大9号ソロを放り込んだ。8月11日の西武戦(エスコン)以来の本塁打で反撃ムードをつくり上げた。しかし、直後の五回に味方失策も絡み3失点を喫し、突き放された。今季は清宮が本塁打をマークすると負けなしだったが、この日は空砲に終わった。
文句なしの特大アーチ
北広島の夜空に大きな放物線を描いた。四回1死、楽天の先発・内が1ボールから投じたスライダーにうまく反応。「いい感じに当たりましたし、角度も付いたので良かったかな」。ルーフオープンで行われた一戦で、清宮が文句なしのアーチを架けた。半月ほど本塁打から遠ざかっていただけに「うれしかったというか、あんまりホームランが出る感じもなかったので、そんな中でも打てたっていうのが良かったっすね」と喜んだ。
フォームを試行錯誤 「迷いはなくしたい」
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好調な中でもさらなる上昇を目指す。打撃練習ではフォームの試行錯誤などを続けているが、試合に入れば、一旦そのモヤモヤは置いておく。「迷いはなくしたい。試合ではベストを尽くすことだけ考えているので、フォームがどうとかっていうよりかは、自分が思う一番打てるフォームでやってます」と対投手に集中。現在は足を上げるタイミングを早め、打球に角度を付けられるように左肘を高く張っている。
得点圏打率.418
8月10日の西武戦(エスコン)から4番に君臨。5試合連続無安打もあり、16日のオリックス戦(京セラ)こそ欠場したが、それ以外の試合は10勝5敗1分け。清宮は16試合で打率.306、3本塁打、12打点を記録し、主砲としてチームをけん引している。チームの明暗を握る4番打者。「やっぱりチャンスで回ってくることが多いですし、そこで結果出してナンボが4番だと思う」と話す清宮は、得点圏打率.418と、その期待に応えている。
清宮不在では生まれなかった勢い
入団時から「『清宮がいなきゃ勝てなかった』とか『清宮なくして今のチームはない』って言っていただけるような貢献の仕方ができれば」と語っていたように、この夏は清宮不在では生まれなかった勢いだ。今季は負傷で出遅れたものの、勝負の時期に、押しも押されぬ中心選手としての存在感を漂わせている。本塁打による不敗神話は止まったが、下を向いている暇はない。CS進出、そして逆転優勝に向けて、背番号21が再びチームに火を付ける。