山本拓実が3年連続30試合登板 「健康体が自分の持ち味」定山渓温泉パワーで疲労回復
■パ・リーグ18回戦 楽天9-5日本ハム(8月28日、エスコンフィールド北海道)
3番手で2回1失点
日本ハムの山本拓実投手(24)が28日、エスコンフィールド北海道で行われた楽天戦に3番手で登板し、2回1失点でマウンドを降りた。シーズン序盤はコンディション不良で出遅れたが、3年連続で節目の30試合登板をクリアした。
七回は2者連続三振など3者凡退
相手に傾いた流れを引き戻そうと、力強く腕を振った。六回は連打と犠飛で9試合ぶりの失点も、続く七回は2者連続三振を奪うなど3人でピシャリ。「久々に失点してしまったので、2イニング目はさらに気合を入れて、気持ちを込めて投げました」と最速153キロの直球を軸に、好打者が並ぶ楽天のクリーンアップを封じ込めた。
ケガなくやれてるのが一番
昨季は中日で14試合、移籍後は26試合に登板しシーズン合計で40試合を経験した。今季も順調に数字を伸ばし「3年連続30試合を続けられたのは良いこと。年々、体のケアの仕方やトレーニングする量だったり、自分の形ができてきている。ケガなくやれてるのが一番です」と胸を張った。
前日は延長十二回に登板
疲労がピークに達するシーズン終盤。小さな体に似合わぬタフネスさが、何よりも心強い。前日27日の試合は、延長十二回に登場。最終回を無失点で切り抜け、価値あるドローに貢献した。
準備を始めたのは一回から 過酷な仕事にも大きなやりがい
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4時間37分に及んだ死闘の裏では、出番に備えてブルペンで3度肩をつくっていた。先発投手のアクシデントなど、あらゆるシチュエーションを想定し、準備を始めたのは一回から。リリーフ陣の中で誰よりも長く集中力を保ち続けた。
連投、火消し、回またぎ。何でもござれの右腕は、役割を固定されない過酷な仕事に、大きなやりがいを覚えている。
「今日はとにかくイニングを消化するのが仕事だと思っていたので、絶対に四球を出さないよう心掛けました。逆に昨日のような展開は、何でもいいからゼロで帰る。そのときによって求められるものは違う。試合展開を見つつ、求められることを理解して、自分のできることをやろうと思います」
夫婦仲良く修学旅行以来の定山渓へ
小さな取り組みが、大きな成果を生んでいる。自己管理を最優先する山本拓は、オフも有効活用する。26日の休日は「高校の修学旅行以来。すっかり景色を忘れてました」と、夫婦仲良く定山渓温泉へ。札幌中心部からほど近い名湯を満喫し、凝り固まった体と心をほぐした。
「常に健康体で投げられるのは自分の持ち味。朝早く球場へ行ったり、帰る時間が遅くなっても、やると決めたことは続けます。奥さんのサポートと理解があるから、長い時間、体と向き合えてケガなくやれている。次は40試合登板を目指します!」
愛妻への感謝を胸に、タフなシーズンを駆け抜ける。