６年ぶりのＣＳ進出へ

　日本ハムの新庄剛志監督（５２）が、３０日から行われる西武戦（ベルーナドーム）へ向けて意気込みを語った。

　チームは現在、ソフトバンクと１０ゲーム差の２位。首位には大差を付けられているが、６年ぶりのＣＳ進出が現実味を帯びている。就任３年目。着実に力を付けた選手たちと共に、残り１カ月を力強く駆け抜ける。

特別ユニをビジター５試合で着用

　好相性の戦闘服を身にまとい、ラストスパートを掛ける。２３日・ソフトバンク戦から〝復活〟した「エスコンフィールド１周年記念」の特別ユニホームを西武３連戦（３０日～）、ソフトバンク２連戦（９月３日～）のビジター５試合でも着用する。

相手投手にとって視覚的な効果も

　４月に５勝２敗１分けの好成績を収めた黒装束は威圧感満点で、指揮官は独自の言い回しで、色彩の持つ効果を説明する。

　「あるピッチャーに聞いた話で、キューバって赤と青じゃないですか？ 対戦するとマウンドで『めっちゃ打たれそう』となったらしいんですよ。『うわ～、キューバだ』と。もう１着は白なんですけど『あれ、これ同じチーム？ 抑えられるわ』となったらしい。ピッチャーから見て、黒い系も雰囲気が全然違うのでコース、コースを狙ってしまう。その効果は多少あると思います」

借金３→貯金２桁へ　交流戦明けが一番の勝負だった

　黒ユニホームで勢いを付けて、目指すのはＣＳ進出だ。一戦一戦の結果が大きな意味を持つシーズン最終盤も、新庄監督は自然体を強調する。

　「今年はいつも、ずっと勝負ですよ。一番の勝負だったのは、交流戦が終わった後に借金が３になったとき。そこから（貯金）２桁まで行った期間が、めちゃめちゃ勝負だった。それを経験しているから（緊張感は）もうそうでもないかな」

力まずやれば自然とうまくいく

　手塩に掛けて育てた選手たちに、絶大な信頼を寄せている。人事を尽くした今は、どっしり構えて結果を待つだけだ。

　「あとは選手に任せます。選手もあれ（苦しい時期）を乗り越えてきたので。あとは力まないこと。上と下のゲーム差なんか気にせず、やってくれたら自然にいい形になるので。それを意識するのは僕だけ。僕だけ寝ずに、気にします（笑）」

　夏を越えて、たくましさは一段と増した。総力を結集し、ペナントレースを走りきる。