清宮幸太郎の連載『道』 〝K・Kコンビ〟の相棒 北山亘基との対談が実現! 相手のとっておき情報も暴露します
今シーズン第3回は対談スペシャル 〝教授〟が登場
日本ハム・清宮幸太郎内野手(25)の連載手記『道』第3回は、初の試みとして同学年の北山亘基投手(25)との対談が実現しました。ともにイニシャルが「K・K」の2人が仲良くなったきっかけとは!? 互いをイジりイジられながら、アップテンポな掛け合いを披露してくれました。
※連載手記『道』は、北海道新聞の紙面でも要約版がお読みいただけます。今回は9月6日付の新聞に掲載しています。
ともに1軍で完走した22年シーズンに急接近
北山(以下、北)「(清宮とは)1年目の2022年に話すようになったかな。2人とも1年間、出場選手登録を抹消されず、1軍にいたからね。僕、誰とでもしゃべれるんで」
清宮(以下、清)「僕が歩み寄ったんですよ。歩み寄ってやった!(笑)」
北「京都成章高時代、いくつか雑誌の取材を受けたんだけど、表紙が全部、清宮だった。『また清宮かよ』って思ってたわ」
清「甲子園(17年の第99回全国高校野球選手権)出てたよね(※注1)。(北山の存在を)知ってたよ。京産大のYouTubeがあるんすよ。ドラフト時に(指名されて)泣く動画を見て、こういうヤツなんだって」
(※注1)北山は京都成章高3年の夏の甲子園大会に主将、エースとして出場し、初戦の2回戦で敗退。早実高3年の清宮は、同大会西東京大会決勝で敗れた。
清宮→北山 「自分の体への理解がすごい」
清「(投手として北山は)真っすぐ、すごいよね。22年の春季キャンプでうわさになってたもん、『北山やばいぞ、すげえキャッチボールするぞ』って。打席に立ったことはないけど、守備で後ろからバッターの反応を見ていると、めちゃくちゃ差し込まれている感じがある。腕の振りとボールが合ってない。バッターが思ったより、実際の球は来ているんじゃないかな。あと、自分の体への理解がすごい。歩くなんとかって言われてたよね」
北「(照れくさそうに)歩くコンディショニング博物館」
清「ふざけているのかなって思ったら、トレーニングだった時があった。動画に残してます。(右手と右足、左手と左足を同時に上げる動作をしながら)こんな感じで」
北山→清宮 「独特のホームランアーティスト」
北「歩くトレーニングというか、重心移動のためなんですけど、ロボットみたいというか、半歩ずつ歩くんですけど、確かにちょっと面白い。でも、清宮選手の写真フォルダーに入れて光栄です(笑)。(清宮は)独特のホームランアーティストの打球をしているなって、いつも思うよね。あの放物線は誰でも打てるわけじゃない。ライナー性や、打球が上がりきらずに落ちる選手もいる。武器が1つあると、ファンも楽しいんじゃないかな。僕も個人的にあの軌道を見るの楽しいっすね」
根に持っているプレー 22年4月のオリックス戦で…
清「いろいろと褒めたけど、直してほしいところあるよ。サインプレー覚えろ!」
北「覚えてるわ」
清「1年目の東京ドームで、僕は常に言い続けますよ(※注2)。僕は被害を受けているので。僕が悪いみたいに(カメラに)抜かれて。僕が間違えたみたいな。マウンド集まっても常に僕が抜かれている。清宮やったぞ。アイツが動きミスったみたいな」
(※注2)22年4月26日(東京ドーム)のオリックス戦の無死一、二塁で、一塁手の清宮がバントに備えて前進した瞬間、マウンドの北山がガラ空きの一塁にけん制悪送球した。北山がサインを間違ったようだ。
北「それは日頃の行いのイメージが付いちゃっている。北山しないって」
清「だいぶ根に持っているよ。あんなの見たことないもん」
大食いにクレーム! 時間にもちょっぴりルーズ?
北「(清宮にも)言いたいことあるわ。羽田空港でご飯食べる時、(清宮が)『腹減ったわー』って言って丼物を3杯頼んで、僕は親子丼1杯。それなのに、会計はかたくなに譲らずに割り勘だったよな。相手の3倍食べて割り勘にさせる。そこは許せないわ。めっちゃ食べるのでね」
清「まあまあまあまあ…」
北「ここぞとばかり割り勘でいっぱい食うのはやめてほしい。遅刻も言っていい? なめています。時間にルーズなので。多大なる迷惑をいろんな方面にかけているんじゃないですか」
清「ダメですよね…。夢の中で見ますもん。遅刻して怒られる。起きているのに気付いたらこんな時間、みたいになっちゃうんですよね~」
固い絆で結ばれた同学年組 一肌脱いだのは…
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北「京産大でイチから鍛え直します(笑)。去年のオフに同級生会でご飯行って、(ソフトバンクに移籍した)長谷川もいたんですけど、みんなメッチャ仲良くなったよね。高卒同期はそこまで…。(清宮が)まとめないといけないところをしなくて、まとまりなかった。僕が来て、誰とでも仲良くなれるので」
清「北山がまとめたみたいになっていますけど、全然! 全然です」
北「同級生会しようの発端は僕です。(田中)瑛斗とか(北浦)竜次とか、みんなに言ったのよ。去年、もっさん(山本晃)と(山口)アタルも増えたし、これはやるしかない。あとは任せたと」
清「確かに任された。発案だけして、振ってきた」
北「僕がみんなとつながっているので、あとは見守るっていう」
清「確かに、同級生愛増えたかもしれない!」
インパクト大だった「清宮フレンズ」
北「最近、チームメートにも言われますよ。僕らの代、仲良いって」
清「やっぱり、みんな清宮フレンズ(※注3)の印象が強いのよ。それで仲良くなった。結局、僕ですよ(笑)」
(※注3)昨年11月のファンフェスティバルでは、同学年6人組で「清宮フレンズ」を結成。女装してファイターズガールになりきり、キレキレのジンギスカンダンスを踊った。その翌日、初の同級生会が開催された。
北「名前を借りただけ」
北山は黒好き? 清宮「(服装に)気を使っているよね」
清「勝手に清宮フレンズになって、びっくりしたけど(笑)。相手のとっておき情報? 黒い服しか着ないです。黒好き」
北「違う。きょうは白T。なんでか分かる? めんどくさいから。黒を着ておけばオッケー。球場と家しか行き来しないので」
清「前に黒の服しか売っていないお店があって、なんだこれと思ってわざわざ写真撮って送りました。おまえの店があるよって(笑)。でも、かっこいいですよ。(服装に)気を使っているよね」
北「それなりに。靴と小物は好きです」
『ノーあい』って? 北山「僕の方が2つ勝っている」
清「一緒に買い物は行かないよね。なんかやたらあいさつさせてくる。おまえ、あいさつは? みたいな」
北「逆です」
清「おまえ、年下やんって。(清宮は)5月と(北山は)4月。おい、あいさつってめっちゃ言ってくる」
北「言わんて。同級生なので、おいっすくらいでいいじゃないですか。僕のところに来て、(清宮が)あいさつは?って。ノーあいとか言うんですよ。ノーあいさつ。きょう、ノーあいだろって」
清「ノーあい!」
北「ノーあいだろって。おはようございますって言ったら、僕もあいさつは?って言って、(清宮が)おはようございます。どっちが上かみたいな話で。プロ入団は(清宮が)先なので、先輩なんすけど、僕は学歴大卒なので。あとは誕生日が僕の方が1カ月早い。僕の方が2つ勝っているというやりとりです」
清「意地の張り合い。くだらないことやっています」
卵の食べ過ぎで来世は鶏!?
北「まあ、(清宮は)卵、バカ食うっすね。来世、鶏になる。今まで食った分の卵を産まないと、取り返しつかないくらい。来世は鶏。雌の鶏。卵を食った分、生まないと」
清「でも、なんか…僕最近、アレルギー検査したんですよ。遅延型で卵すごい出ちゃって。絶対、食べ過ぎ。だから最近、控えています」
北「確かに最近、見ない」
清「本当に…。今はゼロ」
北「きのう、食堂で横に座ってきたんですよ。皿見たら、鶏胸肉を食べていて、あれ?卵ないなって」
清「まさかです。まあ(北山が)隣に座ってきただけですけど」
キヨちゃんは洋服選びに苦戦
北「違います。俺と加藤さんが座っていたら、来たっす。清宮も服かわいいっすよ。アメリカっぽい感じ。アメカジ? 僕が着るタイプじゃないですけど、見ていても似合っています」
清「あざっす。(洋服)好きなんで。言っていいですか。(きょう)来るの遅れたのは、洋服を選んでいて遅れました。すみません~。一回着て、違うなって、一回脱ぎました。言わないつもりだったけど(笑)」
北「いそげや~。球場なんだから」
終盤戦へ思いは同じ 狙うは日本シリーズ進出
清「気持ちがなんかね。(今季は)僕はけがで出遅れて、チームの力になれない期間があった。北山もそう。こうやって2人で終盤、チームに戻って来られて、絶対に力になりたいと思っているよ」
北「終盤戦は、同級生2人で投打のキーパーソンになれたらうれしいね。僕はもう、クライマックスシリーズを見据えて準備をしている。できることなら1位のソフトバンクをまくりたい。その戦力になりたい」