札幌DF岡村大八「次もしっかりとゼロで」 川崎封じ込めて2試合連続完封勝利だ
■8月30日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
2試合連続完封で今季初3連勝へ
北海道コンサドーレ札幌は9月1日のホーム川崎戦(プレド)に向けて、パス練習などを行って調整した。DF岡村大八(27)は3バック中央として先発フル出場した前節のアウェー磐田戦(2〇0)で、チームにとって約3カ月ぶりとなる完封勝利に貢献した。5月のアウェー戦では3得点を奪われて敗北を喫した川崎をシャットアウトし、2試合連続完封で今季初の3連勝へと導く。
責任を感じていたDFリーダー
「やっぱり最高ですよね。毎試合失点するというところで、僕たちだけの責任ではないとはいえ、(DFとして)責任を感じていたので。ゼロで抑えられたというのは自分がゴールするよりもうれしいし、本当に久しぶりに(完封で)勝てて気持ちの良いゲームでした」。5月15日ホーム磐田戦(1〇0)以来、実に14試合ぶりとなるクリーンシートで飾った勝利の味を、岡村は笑顔を浮かべながら振り返った。
失点の多さに守備を立て直し
磐田戦前までの5試合で計14得点をマークし、攻撃的サッカーに復調ムードが感じられた一方で、喫した失点は12と、良くも悪くも札幌らしいと言えるような戦いを繰り広げていただけに、岡村らDF陣は、守備の立て直しを誓って磐田戦へと臨んでいた。
オフサイド誘発成功で手荒い祝福 「そこが見えていた自分に…」
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その強い気持ちが目に見える形で現れたのが、1点リードで迎えた前半45分のシーンだ。カウンターを受け自陣左サイドへとボールを展開される中、岡村は対応したMF松本昌也(29)の動きを見極め、オフサイドを誘発。副審の旗が上がってオフサイドの判定が下った直後、岡村はDF大﨑玲央(33)から手荒い祝福を受けながら、その対応をたたえられた。
「あのシーンは相手の位置が見えていたし、確信を持ってオフサイドをかけられた。失点しそうで焦ったというより、自信を持って『オフサイドでしょ』って言えるようなシーンだったので、そこが見えていた自分に対して、玲央くんが『よくやった!』って言ってくれて」
悪条件の中でもハードワーク
高温多湿、さらには試合途中から激しい雨が降り出すという悪条件の中でも、最後までハードワークを怠らなかった札幌イレブンは、そのオフサイドシーン以降は一度も自軍ゴールを割らせることなく、90分の戦いを終えることに成功。今後の戦いに向けての自信となる完封勝利をつかみ取ってみせた。
前回対戦は前半だけで3失点 岡村投入後は無失点も…
次節の対戦相手である川崎には、前回対戦でFWバフェティンビ・ゴミス(39)に前半だけでハットトリックを決められて3失点。後半開始と同時にケガから復帰してきた岡村が投入されると、それ以上の追加点を許すことはなかったが、「相手はもうあまりリスクを背負って攻めてこなかったので、そこでゼロに抑えられたというよりも、自分たちが攻撃に行っても点を取れなかったという方が大きかった」と振り返る。
ホーム完封は03年の0-0ドローのみ
「次は0-0から試合がスタートできる。調子も良くなってきているし、90分、川崎と試合をやるのが楽しみ。タフなゲームになると思うけど、次もしっかりとゼロで抑えて勝ちきりたい」と意欲を見せる。札幌がJリーグの試合で川崎をホームで完封したのは、スコアレスドローに終わったJ2時代の2003年5月5日に札幌厚別で行われた試合の一度のみ。J1残留に向けて勝利が欲しいホームゲームで、21年ぶりの完封、そして初めてとなる完封勝利を達成したいところだ。
現状を変えるには勝利しかない
磐田戦での勝利で、チームは今季初の連勝を達成。川崎を撃破して3連勝を決めることができれば、チームの状態はさらに上向くはずだ。「自分たちは勝つことでしかこの現状を変えることができないので、勝つことだけを考えてプレーしたい」。勝利の積み重ねで道が切り開かれることを信じ、背番号50が川崎に立ち向かう。