田中正義 1軍再昇格 守護神復活へ、気付きを与えてくれた金子コーチの言葉とは
■パ・リーグ20回戦 日本ハム5ー6西武(9月1日、ベルーナドーム)
リーグ佳境へ頼れる豪腕が27日ぶりの1軍復帰
日本ハムの田中正義投手(30)が1日の西武戦(ベルーナドーム)で1軍に再昇格した。8月4日のソフトバンク戦で救援失敗し、同6日に出場選手登録を抹消されていた。
開幕から守護神を担ってきた背番号26が、フル回転しているリリーフ陣の救世主となる。
新庄監督からの指令を受けファームで調整
ちょっぴり日焼けした田中正の表情は明るかった。移籍2年目の今季は、抑えとしてここまで16セーブをマーク。新庄監督から「メンタル面のリフレッシュ」と命じられ、4週間ほど2軍で調整してきた。
法大との練習試合も含めて4試合に登板し、「しっかり下(2軍)で、できることをやってきました」と、うなずいた。
沢村賞右腕から熱いマンツーマン指導
そんな右腕に寄り添ってくれたのが、金子千尋2軍投手コーチ(40)だった。ブルペンでマンツーマン指導を受けるなどし「今までなかなか話す機会がなかったので、いろいろ考え方とか、本当に発見させてもらったというか、いろいろな気付きをいただきました」
14年の沢村賞右腕の言葉は、田中正に新たな気付きを与えてくれた。
新たな心持ちを見いだしたアドバイス
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「この時にこういう球を投げたら、バッターがどういう反応をするんだろうと、マウンドの上でそれを楽しんでみたらいいんじゃないかっていうアドバイスをもらいました。どういう場面で行くかによりますけど、少しマウンドの上でも投球を楽しめるようにというか、それは少し思いました」
巧みに豪腕をサポート 「話しながらという感じですね」
2軍に合流した際、金子コーチはこう語っていた。「正義は完璧主義者。どうしても難しく考えすぎてしまうことがある。バッター目線もそうですけど、こういう考え方もあるよ、みたいな感じです」
コンディションを見極めながら、「1軍の戦力として戻らないといけない。変えすぎておかしくなるのもダメだし、極端にやりすぎてもダメ。正義と話をしながらという感じですね」。対話を重ね、復活をサポートした。
クローザー抜てきの柳川から刺激
2軍調整中、田中正は1軍の試合をチェック。自身に代わって、抑えに抜てきされた高卒3年目の柳川に「すごいとしか言いようがないです。真っすぐ、カット、フォーク、どの球種でも空振り取れていますし、ビジターの1点差でも同じボールを投げている」と刺激を受けたという。
「ああいうボールを投げたいなって思っています。でも、僕ができるのはマウンドに上げてもらったら、どんな形でもいいのでゼロで抑えること。そこに全てを懸けて、なんとかチームに貢献したいです」。約1カ月ぶりに戻ってきた1軍の舞台で、やるべきことは1つだ。