水野達稀 超美技&適時三塁打「自分の良さは積極性。もう一度それを出そう」
■パ・リーグ20回戦 日本ハム5ー6西武(9月1日、ベルーナドーム)
敗戦の中で光る勝負強さ 九回に一時勝ち越しのスリーベース
日本ハムの水野達稀内野手(24)が1日、西武戦の七回から途中出場。同点で迎えた九回2死二塁の好機で右越えの適時三塁打を放ち、貴重な勝ち越し点を叩き出した。
チームは手痛い逆転負けを喫したが、背番号43の勝負強さが際立った。
難敵から14打席ぶりのヒット
長らく遠ざかっていたHランプを、勝負どころでともしてみせた。快音は実に14打席ぶり。難敵・アブレイユからの殊勲打を「良い投手なので、ストライクゾーンを積極的に振っていこうと思っていました」と淡々と振り返った。
順位争いはいよいよ佳境へ 頼れる男が復調
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順位争いが佳境を迎えた今、1つの勝ち負けが持つ意味はだんだんと大きくなっている。しかし痛恨の敗戦の中にも、確かな光は差し込んだ。プチスランプから抜け出した会心の一打は、チームとっても好材料だ。
「(状態が)良くないという自覚はあったけど、思い切りいこうと思ってました。自分の良さは積極性。きょうは、もう一度それを出そうと思っていきました」
守備でもファインプレーを披露
アグレッシブな気構えは守備にも現れた。出場直後の七回2死満塁。二遊間への鋭い打球をダイビングでつかみ、素早く体勢を立て直して一塁へ送球。再昇格したばかりの杉浦が招いたピンチを救い「結果的にアウトを取れれば何でもいい。勝ち越しの点を許さなかったので、良いプレーだったと思います」と胸を張った。
激しいポジション争いの真っただ中
石井、上川畑らがいる二遊間の競争は、シーズン終盤の今もなお続いている。
水野は「本当に誰が出てもおかしくない状態。負けないように、スタメンで出られるように残り試合を頑張りたい」と力強く定位置奪取を宣言する。ポジション争いが生むエネルギーは、CS(クライマックスシリーズ)進出を狙うチームに推進力をもたらす。
緊張感あふれるシーズン終盤 「最後まで気を抜かずに」
社会人出身のプロ3年目。入団以来、初めて味わうポストシーズンを懸けた戦いは刺激に満ちあふれている。
「今年は本当に、自分の中でも大きく変わった1年。残り1カ月あるので、最後まで気を抜かずにプレーします」。持ち味の積極性を前面に出し、勝利を呼ぶ男になる。