高校野球
2024/09/10 17:55

来春創立140周年の北海が61年ぶり秋2連覇狙う 佐藤瞭磨新主将「ロースコアになるほど守備の堅いチームが有利」

北海の主将に就任した佐藤(手前)=撮影・西川薫

札幌支部の組み合わせ決まる

 9月25日に開幕する秋季全道高校野球札幌支部の組み合わせ抽選会が10日に行われ、61年ぶりの2連覇を狙う北海は、28日の1回戦で札幌西陵と対戦することが決まった。新基準の低反発バットの影響で本塁打が激減した夏の甲子園大会では、改めて守備力の重要さが浮き彫りになった。昨夏より1カ月以上早く新チームがスタートした北海は、例年以上に基礎、基本に忠実な伝統の守備に磨きをかけている。

昨夏甲子園の覇者・慶応に練習試合2連勝

 8月4日に行われた練習試合では、昨夏の甲子園を制した慶応とのダブルヘッダーに2連勝するなど、着々と整備を進めている。センバツが開催される来年3月には創立140周年の節目を迎えるが、平川敦監督(53)は「節目は意識します。130周年は夏に行きました。140周年も行きます」ときっぱり。春は1960年から64年まで5年連続出場の大記録以来となる、2年連続出場に挑む。

 新主将の佐藤瞭磨外野手(2年)は、中学硬式の真駒内リトルシニアでも主将を経験。今夏に内野から外野に転向し、初のベンチ入りを果たした。新チーム始動直後に練習で右肩の亜脱臼と右肩関節唇損傷で出遅れたが、お盆明けに練習に合流。練習試合では10試合で主に「2番・左翼」。打線ではつなぎの役割を担う。

北海の主将に就任した佐藤は、昨夏記録員として甲子園でベンチ入りした兄の彰哉さんの分も選手として甲子園を目指す

 

佐藤新主将の兄も真駒内リトルシニア出身

 昨夏の甲子園で記録員としてベンチ入りした兄・彰哉さん(北海学園大1年)も中学時代には同じチームで4番で主将。北海では新型コロナの後遺症で選手として甲子園の土を踏むことはできなかった。兄からは主将就任時に「(主将の)おまえで全て変わる」と気合を入れられた。「一番は選手としてやってる姿が見たかった。でも兄貴なりに、そのポジションを見つけてやっていたことは尊敬している。自分は兄貴の分まで、選手として甲子園に行きたい。自分は力がないので、声や姿勢で引っ張るしかない」と、自分なりの主将像を思い描く。

堅守に近道なし 指揮官が課す高いハードル

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