ファイターズ
《ハム番24時》9月4日
愛のペチだ。試合前、1軍に昇格してきたばかりの堀に近況を聞いた。鎌ケ谷では、フォークの精度向上に取り組んできた。一定の手応えは得られたようで「どんな場面でも使えるように、ということは練習してきました。あとはどれだけ高い確率で(狙ったコースに)投げられるか」と登板を見据えていた。
今季は5月7日に1軍昇格を果たしたが、22日のオリックス戦(エスコン)で満塁本塁打を浴びるなど、精彩を欠き、翌日に登録抹消となった。理想と現実が一致せず、もどかしかった。ただ、3カ月の2軍生活を経て気持ちを整理し「ここ2、3年は肩のこと(不安)もあって、迷って迷ってという感じで投げてきた。今年も初めは、しっくりこない部分があって。でも、その時と比べたら吹っ切れている」と明かした。
オフの自主トレに同行するなど、長く慕っている先輩の宮西とも1軍で再会した。どんな対話があったのか、尋ねると「野球の話はそんなに…。会って『お願いします』とあいさつをしたら、1回、ペチっとされたぐらいです(笑)」と教えてくれた。
軽くペチっとされたのは、頬ではなく、頭部だったという。「たぶん『1軍に来るのが遅いだろ』という意味だったと思う。残りシーズンは少ないけど、チームに貢献したい」。師匠が行動に込めた意思は、弟子に伝わっていた。