ルヴァン杯準々決勝第1戦で痛恨の6失点大敗 札幌MF宮澤裕樹「まだ終わったわけではない」
■ルヴァン杯準々決勝・第1戦 横浜M6-1札幌(9月4日、神奈川・ニッパツ三ツ沢球技場)
第2戦は6点差以上の勝利が必要
敵地での準々決勝・第1戦に臨んだ北海道コンサドーレ札幌だったが、2点ビハインドの前半36分にMF荒野拓馬主将(31)が得点機会阻止のファールでレッドカードを受けて一発退場。数的不利での戦いを強いられると、横浜Mの圧力に屈して大量6点を奪われる痛恨の敗戦を喫した。後半32分に生まれたFW白井陽斗(24)の加入後初ゴールで一矢報いるも、準決勝進出には第2戦で6点差以上での勝利が必要という、非常に厳しい条件を突きつけられることとなった。
10人となって攻撃に耐えきれず
3バック中央で先発し、荒野の退場後はキャプテンマークを巻いてフル出場したMF宮澤裕樹(35)は「1人少なくなって、粘り強く戦いたかったけど、苦しかったし、耐えきれなかった部分があった」と、悔しさの混じった固い表情で90分間の戦いを振り返った。
相手GKが再三の好セーブ
試合序盤にペースを握ったのは札幌だった。リーグ戦3連勝中の勢いそのままにテンポの良い攻撃を繰り出して、FW菅大輝(25)やFWアマドゥ・バカヨコ(28)が次々と決定的なチャンスをつくり出したが、相手GK飯倉大樹(38)の再三の好セーブなどもありゴールを割ることができない。
得点を決めきれていれば
「決定的なチャンスも何本かあったし、そこで自分たちが優位に立てていれば違う結果になった」と宮澤が口にする通り、決定機を逃し続けた札幌は勝利の女神にそっぽを向かれてしまった。
ゴール前で手に当たったボールが相手FWの元へ…
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前半30分、自陣右サイドからのクロスをペナルティーエリア内中央でDF馬場晴也(22)が右足でクリアするが、そのボールが自身の左手に当たると、ゴール前にいたFW植中朝日(22)の元へ。それをボレーシュートで決められ、不運な形で先制ゴールを許してしまった。
良い状況のときに点取るのが大事
宮澤は「(攻め込んでいた)ゲームの流れの中で、自分たちが先に失点してしまって、あそこで流れが向こうに行ってしまった。いかに自分たちが良い状況のときに点を取るかというのが、チームにとって大事なことなので、そこが大きかった」と肩を落とした。
守備的陣形を取った後半は4失点
後半に入り4-4-1の陣形を敷く中で、ボランチに位置を上げた宮澤も何とか試合を好転させようとしたが、リーグ屈指の攻撃力を誇る横浜Mを食い止めることができず、次々と失点を重ねてしまった。
点差を縮めたいのに離されて
「やっぱり難しかった。1人少ない中でどうゲームを運ぶかだったり、できるだけ点差を縮めたい中で離されていくというところの葛藤があった。声を掛け続けたけど、1対1の局面の中で付いていくところは、普段リーグ戦に出ている選手、出ていない選手関係なく、うちのチームとしてやらないといけない。今日も何本かワンツーで(マークを)はがされてしまったけど、そこは個人の問題で、一人一人がレベルアップしていかないといけない」と悔しさをにじませた。
第2戦は少ないチャンスにかける
8日にホームで行われる第2戦では、90分間の戦いで最低でも5点差を付けないと、たとえ勝利したとしても札幌の準々決勝敗退が決まる。「まだ終わったわけではない。非常に少ないチャンスだと思うけど、そこに向かってチームとしてやりたいし、サポーターは自分たちの勝利、準決勝進出を期待して声援を送ってくれると思うので、それに応えるためにもまずはしっかりと準備して、自分たちの攻撃的な部分を出していきたい」。中3日で迎える次のホーム戦でどのような姿を見せるのか。タイトル奪取に向けた思いの強さが試される一戦となる。
■札幌の第2戦での準決勝進出条件
・6点差以上での勝利=準決勝進出決定
・5点差での勝利=90分間終了後、30分間(前後半各15分)の延長戦を実施。決着がつかない場合はPK戦で勝敗を決する
・4点差以下の勝利、引き分け、敗北=準々決勝敗退