清宮幸太郎 11号ダメ押し2ラン 宿敵の本拠地には忘れられない光景がある
■パ・リーグ21回戦 日本ハム8-5ソフトバンク(9月4日、みずほペイペイドーム)
九回に追撃の一発! 13試合連続ヒット!
トドメを刺した―。「3番・左翼」で先発した日本ハムの清宮幸太郎内野手(25)が九回にダメ押しの11号2ランを放つなど、2安打2打点と躍動した。
25試合連続安打で球団記録を更新したフランミル・レイエス外野手(29)の陰に隠れてはいるが、清宮も13試合連続安打と好調をキープ。助っ人砲に負けじと、背番号21のバットも止まらない。
最終打席で納得の一撃 初球のフォークを捉えた
逆転劇の最後は、清宮が彩った。水谷の適時打で勝ち越した直後だった。3点差をひっくり返す猛攻に、敵地がまだどよめいている中、ソフトバンク・岩井が投じた初球のフォークを右翼ホームランテラスに突き刺した。打球の角度がつかないことに悩む様子もあったが「最後の最後に打てたので良かったです」と笑顔を見せた。
7月から好調を維持 打率はついに3割台に
八回にも剛腕・ヘルナンデスから右前打を放ち、13試合連続安打を記録。「毎日毎日、勝つためにやっているので、特に変わらずやっている感じです」
7、8月を打率.340、10本塁打、35打点で駆け抜けると、9月に入っても好調を維持し、打率も今季初めて3割(.302)に乗せた。
ソフトバンク戦4連勝 7月以降は7勝4敗
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首位を走るソフトバンクとは、CS(クライマックスシリーズ)でも顔を合わせる可能性が高い。それだけに直接対決での連勝は大きい。今季の対戦成績は、9勝1分け11敗と負け越しているが、清宮の〝覚醒〟した7月以降は7勝4敗と勝ち越している。
「プレーオフに出たら、もちろん戦う相手だと思うので、本当に少しでも嫌な印象を植え付けることができたんじゃないかなと思います」と、うなずいた。
今でも脳裏に残るルーキーイヤーの終戦
このみずほペイペイドームには忘れられない光景がある。2018年のCSだ。3位に入ったチームは、2位のソフトバンクとファーストステージで対戦。ルーキーながらベンチ入りした清宮だったが、1勝1敗で迎えた3戦目の大一番では出番は巡ってこなかった。
最後はネクストバッターズボックスで1年目を終えた。1勝2敗で敗退した超短期決戦。敵地での激闘の日々は鮮明に覚えている。
若すぎたあの頃 「今は主力で戦っている」
「覚えてます。1年目で(ベンチに)いさせてもらって、味方ですけど場違い、みたいな。大人が本気を出して、1つの勝ちをもぎ取る執念、そのへんをすごく感じた。今は主力で戦っているので、その時のこともちょっと思い出しながらできればいいなと思います。まだ何も決まってないですけど、一戦一戦勝つだけ」
ペナントレースは最終盤へ 貫く一戦必勝
24年シーズンも残り22試合。この日のように最後の最後まで諦めないで若鷹軍団を追いかける。
先輩方が見せてくれた勝ちへの執念を、今度は清宮が見せる番だ。