ファイターズ
《ハム番24時》9月6日
堅守の構築を託されて、今季から内野守備走塁コーチを務めるのが谷内コーチだ。昨季は12球団ワーストの94失策を記録。ディフェンス面の強化が最優先課題だった昨オフ、エスコンの芝に対応できる守備力へと強化するために、昨季限りで現役を引退した谷内コーチに白羽の矢が立った。
残り1カ月ほどとなった〝ルーキーイヤー〟だが「僕も探り探りです」と日々勉強しながら、歩みを進めている。「僕も言われてすぐにできるわけではなかった」という現役時代の経験から「選手に理想を押しつけないこと」と念頭に置きながら、指導に当たっている。
最近までチームメートだったこともあり、選手たちとの距離は近いが、伝え方にも工夫を凝らす。勝利が求められる1軍では「コンディション良く、試合に臨ませることが一番」と谷内コーチ。心身の状態がプレーの精度に直結することから、自分の言葉で無駄なストレスをかけないように細心の注意を払っている。
「思ったことを直接、言うのではなく、なんとなく伝わるように話しています。誘導尋問じゃないですけど(笑)」とコミュニケーションの例を挙げた。(6日の試合前時点で)残り22試合を残すが、ここまでの失策数は68と改善傾向にある。堅守を誇った谷内コーチの〝血〟は、確実にチームに流れ始めている。