【プレーバック・写真入り】ルヴァン杯準々決勝・第2戦 札幌3-1横浜M(9月8日、札幌・大和ハウスプレミストドーム)
逆転勝利も第1戦の大量失点が響いて準決勝進出ならず
北海道コンサドーレ札幌は横浜F・マリノスとホームでルヴァン杯準々決勝・第2戦を行い、3-1で勝利した。これでトータル1勝1敗としたが、第1戦は1-6で敗れていたため、2戦合計の得失点差で5年ぶりの準決勝進出とはならなかった。
前半、第1戦で大量リードした横浜Mは堅実に守備を固めながら好機をうかがい、札幌はMF田中宏武(25)の右サイドを中心に得点を奪いにいったが、相手の堅い守備網を崩せなかった。
同10分、13分にMF青木亮太(28)、駒井善成(32)がペナルティーエリアの外からミドルシュートを狙うも、堅い守りにはね返されてしまう。逆に同14分には、センターライン付近に入った横浜Mのくさびのパスがスルーのような形で流れ、右サイドで浮いていたFWヤンマテウス(26)へ。そのままGK菅野孝憲(40)との1対1となり、ドリブルでかわされて先制点を決められた。
前半を0-1で折り返すと、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督(66)は田中宏に代えてFWアマドゥ・バカヨコ(28)を投入。FW鈴木武蔵(30)との2トップに加え、右ウイングバック(WB)にFW菅大輝(25)、左WBに青木を置く布陣に変更した。
するとこれが奏功し、札幌の攻撃が活性化する。後半3分、右サイドからカットインした菅がペナルティーエリアやや右のゴールまで約25メール付近からミドルシュート。これが相手DFに当たってゴール左へ吸い込まれる。
横浜Mも左右のWBが変わった札幌の攻撃に対応していくことが難しく、後半は札幌ペースで進んでいく。同8分には自陣FKからDF岡村大八(27)が意表を突くロングシュートを狙うも、相手GKがギリギリで弾き、さらにバーに当たったがゴールならず。
同17分には、相手CKのカウンターから青木がドリブルで持ち出し、フリーのMF小林祐希(32)へラストパス。小林は左足シュートを放つもこれも相手GKに防がれる。横浜Mもカウンターから何度かゴールを狙ったが、なかなか追加点が奪えない。
すると同32分、左WBの青木が相手ペナルティーエリア左角付近から右足でふわりと浮かせたフライスルーパスをゴール右横のエリアへ。これを大外から走り込んだ菅がこの日2点目となるゴールを押し込んで勝ち越しに成功した。
さらに得点が欲しい札幌は同38分、5度の膝手術を乗り越えてきたMF深井一希(29)を途中投入。深井は今季公式戦初出場となる351日ぶりの戦列ピッチに立った。直後の右CKではいきなり空中戦を激しく競り合い、同41分にも右CKの流れから青木の速いグラウンダーパスに反応し、ヒールシュートもミートならず。駒井からはキャプテンマークも手渡され、頼れる道産子MFがチームを鼓舞していく。
ただ、時間が足りなかった。後半アディショナルタイムの表示は6分。同3分には左CKから深井のヘッドが弾かれ、途中出場のFWジョルディ・サンチェス(29)が右足シュート。ここも弾かれたが、今度は左足シュートに変えてゴール左に流し込み、3-1。追加点はこの1点のみで試合が終了。マリノスキラーの菅が2得点、サンチェスが今夏加入後初ゴールを奪ったが、第1戦の大量失点が最後まで重くのしかかった。
■後半アディショナルタイム3分に来日初ゴールをマークしたFWジョルディ・サンチェス(29)
「ゴールを決めることができたので、自信をつけて次の試合に向かっていける。ポジティブなゴールになりました」