《ルヴァン杯・横浜Ｍ戦後》私が札幌で監督をしている間に彼が復帰できたこと
■ルヴァン杯準々決勝・第２戦 札幌３－１横浜Ｍ（９月８日、札幌・大和ハウスプレミストドーム）
―試合を振り返って
勝利はしたが、ルヴァン杯で敗退したということで決して喜べるような結果ではない。1stレグでは最初の３０分で我々が多く決定機をつくり、決めきれない中で、相手に決められ、退場者を出して点差が開いてしまったゲームだった。
今日のゲームに関しては、少し選手たちが慎重に入りすぎたのか、逆に前半３０分くらいまではあまりいい内容ではない中でスタートしてしまった。ちょっとしたところのミスから先に失点して、持っていきたかった結果に持っていけなかった原因ではあると思う。
後半に入ってからしっかりと自分たちの戦い方を維持する中でチャンスは十分につくれていたと思う。そして得点も取ることができた。何回かもう少しで得点になってればなというシーンは前半も、そして後半もあったが、ただ３点という得点では勝ち上がりには十分ではなく敗れたというゲーム。勝利はしたが、先ほども言ったように、この大会を去らなければならないことにがっかりしている。
試合を通して、後半は相手を押し込んでチャンスをつくる展開となってくれたが、もう少し得点が奪えていればと思う。
―ルヴァン杯は敗退となったがリーグ戦にどうつなげていくか
今日、勝利で終えられたということはもちろん、ポジティブな結果ではあると思うが、ただ来週、ホームで対戦する東京ヴェルディも非常に手強い相手だと思っている。
カップ戦とリーグ戦と少し違う大会の中で、我々がＪ１残留を争う緊張感のあるリーグ戦と今日のゲームとはまた少し違ったゲームであると思う。
来週の試合に入って行く中で、しっかりと選手たち話をしながら、自分たちがどう戦うべきなのか、意思の統一を図っていかなければならないと思うし、集中力のあるトレーニングをしなければならないと思っている。
ほかに質問がないようなので、自分の質問を自分で答えようと思う。「今日、深井一希が１年ぶりに公式戦に出場したが、そのことについてどう思うか？」。
【深井一希が右膝手術から３５１日ぶり公式戦復帰！ リーグ残り９戦で〝不屈の男〟が活力もたらす】
深井選手は私の長い監督のキャリアで指導した選手の中で、やはりベストの、ベストの選手の一人に数えられる選手だ。それぐらいのクオリティーのある選手だ。素晴らしい選手というだけでなく、素晴らしい人間性を持っている深井が１年ぶりに公式戦に復帰できたというのは私自身も非常に嬉しく思っている。
そして彼がここまで我慢強く、この日のために続けてきたことを誇りに思う。私が札幌で監督をしている間に彼が復帰できたことは、私自身も心残りを残す事がない。彼が戻って来られるということを私の使命として思っていたし、今日それが達成できたことを非常に私自身も嬉しく思っている。
深井選手は本来、こうしたケガが多くなければ、代表に入ってもおかしくない質のある選手だ。それぐらいの選手であり、そして素晴らしい人間性の高さがある。その深井一希がこうして戻って来られたことを非常に嬉しく思っているし、非常に誇りに思っている。
