札幌FWサンチェスが〝父の教え〟胸に東京V戦で2戦連発決める!
■9月10日、札幌・大和ハウスプレミストドームサブグラウンド
オフ明けの10日から練習場をドームサブグラウンドに移した北海道コンサドーレ札幌は、14日のホーム東京V戦(プレド)に向けて午前練習を実施した。8日のルヴァン杯ホーム横浜M戦(3〇1)に長時間出場した選手はリカバリーを、それ以外の選手は7対7プラスフリーマンのミニゲームなどで調整。7月下旬から別メニューが続いていたFW金健熙(キム・ゴンヒ、29)も部分合流した。
今度はリーグ初得点に意欲
横浜M戦で札幌加入後初ゴールをマークしたFWジョルディ・サンチェス(29)は、この日も元気にフルメニューを消化。東京V戦での公式戦2戦連続、そしてリーグ戦では初となるゴールゲットに意欲を見せた。
サポーターからも大きな反響
7月13日にチームに合流し、「2カ月かかったけど、やっと点を取れてうれしい」。期待のストライカーがついに捉えた札幌初ゴールにはサポーターからも大きな反響があった。「SNSでもいろいろな優しいメッセージを見たし、このゴールについて喜んでいるサポーターたちのコメントも来てうれしい」と、感謝の思いを口にする。
それでもリーグ戦では2週間メンバー外だったこともあり、「1点で満足して喜んでいてはダメ。これからもみんなが喜ぶようなプレーをしていきたい」と気を引き締めた。
父親はスペイン3部でプレー
後半アディショナルタイム3分に生まれたゴールは、右足で放ったシュートが相手DFに一度ブロックされ、そのリバウンドを体勢を崩しながら左足で叩き込んだもの。その得点は、スペイン3部のクラブでGKをしていた経験もある父親から幼少期に受けていた指導のたまものだった。
「お父さんがGKだったから私はストライカーになったのかも」
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「子供のときにお父さんが『右だけじゃなくて左も使って』と教えてくれていて。それで2回目のシュートの瞬間には何も考えずに(左足で)撃つことができた」と、〝父の教え〟が生かされたと胸を張る。「お父さんがGKだったから、私はストライカーになったのかも。お父さんはメガネをかけていたけど、(シュート練習で)何回もボールが顔に当たっていて(笑)」と、ジョーク混じりに父親とサッカーに明け暮れた日々を懐かしんでいた。
出場機会減少も腐らず決意を結実
来日わずか1週間で7月20日アウェー浦和戦(4〇3)に帯同し、後半33分から途中出場してJリーグデビューした。中断期間で連係を高め、J1残留に向けての一大戦力となることが期待されたが、その後はなかなか出場機会を得ることができなかった。8月下旬には紅白戦のサブ組にも入れないこともあったが、決して腐ることなく毎日のトレーニングに励んでいた。
アウェーでのルヴァン杯第1戦前には「できるだけ練習でクオリティーをコーチングスタッフたちに見せて、もしチャンスが来たら、しっかりつかんでチームの力になれるよう頑張りたい」と語っていたが、その決意が第2戦で結実した格好となった。
大爆発の気配
加入後初ゴールを達成したことで、次に期待が掛かるのが〝リーグ戦第1号〟だ。決めれば公式戦2戦連発となる東京V戦に向け、「この前のゴールのことは忘れて、またゼロからやっていきたい。まずは今週のトレーニングでしっかりと準備して、もしメンバーに選んでくれるなら、また全力で点を取りに行きたい」と決意を新たにする。J1残留を懸けたリーグ戦ラスト9試合。背番号9が初ゴールをきっかけに大爆発の気配を漂わせている。