【一問一答】伊藤大海 今季3度目の完封でリーグトップ12勝目 「支配的な投球ができた」
■パ・リーグ21回戦 西武0ー1日本ハム(9月10日、エスコンフィールド北海道)
日本ハムの伊藤大海投手(27)が10日、エスコンフィールド北海道で行われた西武戦に先発登板。114球の熱投で西武打線を4安打に封じ、今季3度目の完封勝利を飾った。リーグ単独トップの12勝目を挙げ、ルーキーイヤーから4年連続で規定投球回をクリア。エースの気迫あふれる投球が劇的なサヨナラ勝ちを呼び込んだ。ヒーローインタビューと試合後の一問一答は以下の通り。
◆ヒーローインタビュー
ーどんな気持ちで試合へ臨んだ
「勝ちこそ付いてましたけど、納得いく投球はできてなかったので、きょうは最初から最後まで投げるつもりでした。それができてうれしいです」
ー初回からピンチもあったが、今季最多10奪三振の快投
「良かったり悪かったり、極端な調子で申し訳ないけど、チームに勝たせてもらって12勝できている。まだまだ勝ちたいと思います」
ー援護点がなかった
「今のチームは絶対に点を取ってくれると信じていたので、自分がゼロで帰れば負けることはないと思ってマウンドへ上がってました」
ー最後は水野が決めた
「次(の回)もいくつもりで準備してた。(九回の攻撃は)モニターで見てましたけど、なんとか決めてくれと思って応援してました。ありがとうございます」
ーリーグ単独トップ12勝目
「まだエースと呼ばれるにふさわしい活躍ではないけど、皆さんの声援はしっかり届いてます。それに応えるべく楽しんでプレーできました」
ーシーズンは残り18試合。これからへ
「一戦一戦チームは楽しく野球をできている。残り18試合も、いかに楽しむか。皆さんも一緒に盛り上がって、楽しんでいきましょう」
◆試合後の囲み取材
ー監督は十二回まで投げさせるつもりだった
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「行けと言われたら、行けましたね。(九回は)決めてくれと思いましたけど、十回も行くつもりでした」
ー監督からの言葉は
「(九回を終えてベンチへ)戻った時に『もう1イニング行くけど、握力は大丈夫?』っていう確認があって、全然、大丈夫ですと」
ー九回も直球は150キロ超。ペース配分は
「今年一番、良かったかな。初回はちょっとバタバタしたけど。ペース配分なんてなくて、全力でした」
ースライダーのブレーキが効いていた
「きょうはスラッターですね。最近、投げ始めた。カットより遅くてスライダーより速い。それをきょうは操れたので良かったです」
ースラッターは夏場からブルペンで投げていた
「徐々に使い始めていたけど、きょうは感覚が良かったので(伏見)寅威さんも信用して多めに使ってくれました」
ーシーズン途中に取り入れた狙いは
「スライダーをケアしている打者や、スプリットをケアしている打者に対して。スピードもあって曲がりすぎない、真っすぐに近い軌道なので、どちらにも生きてくるボールになると思って取り入れました」
ー自身初のシーズン3完封
「キャッチャーのおかげです」
ー完封以外も投球回など、いろいろな記録が付いた
「自分の記録より、週の初めですごく大事な一戦だった。どんな形でもチームとして勝ちたかった。そこに貢献できたのは、すごくうれしいです。自分としても結果が付いてきたのは素直にうれしいです」
ースプリットの手応えは
「嘘じゃなく、きょうもいろいろな人に『体の状態がすごく良くて、もしかしたら行けるかも?』って言ってたんですよ。有言実行できて良かったです」
ー(今季2度達成した)マダックスも素晴らしかったが、今季一番の投球か
「マダックスは向こうの打者の手出しの問題もある。きょうはこちらから支配的な投球ができたので、自分としても納得できる内容だった」
ー(八回の)バントのフライ処理は練習してたか
「誰の声か分からないけど『捕るな!』と。郡司選手の声だと思うけど、それが聞こえてパッと対応できて良かったです。野球人生で初めてできました。あそこで捕る、捕らないで全然、違った結果になったと思う。声をかけてくれた(郡司)裕也なのか,寅威さんなのか、ベンチのファインプレーかと思います」
ー(野村大の打席で)ハッピーバ-スデーの音楽が流れてプレートを外した
「僕の中のスタメン予想になくて把握してなかったけど、聞こえた瞬間に、いったん外そうと。1年に1度の日なので」
ー毎回、相手のスタメンの誕生日を見ているのか
「一応、チェックしてます。その中で投げたら失礼だなって思うのでチェックしてます」
ー今季エスコンは8勝1敗
「めっちゃうれしいです」
ー1点が遠い試合。メンタルは動じなかったか
「結構、動じてました。ホームラン1本で決まるか、それ以外なら延長戦かな?って雰囲気だったので、飛ばし気味でいきました。勝ち切れたのはチームとして大きい
ー表情には出てなかった
「たまたま試合前に杉谷さんのストーリーを見て、僕のプロスピの画像が上がっていた。そういえば(杉谷)拳士さんからポーカーフェイスを大事にしてねって言われていて、きょうはそれを意識しました」
ー9月に上位を争いながら投げる。緊張感は
「最高ですね。最高です」
ーあまり経験がない
「そうですね。今いる選手はみんなが、その気持ち。一戦一戦あと18試合、楽しんだ結果が目指すところになれば、良いのかなって思います」
ー勝ち星はリーグ単独トップ。タイトルも見える
「チームに勝つチャンスを与えるゲームメイクを。先発投手が1イニングでも長くマウンドに立てば、有利に進められているという結果になる。変わらず、自分のやるべきことをやって、数字が付いてくることを信じてやっていきます」
ー監督は頑張ろうよりも楽しもうと話している
「最近、監督が強くおっしゃっているけど、もともと言っていた。選手は今、本当に楽しんでいる。ただワーワーやるのでなく、緊張感や上位にいる楽しさ、野球の本質の楽しさに気付いてほしいというメッセージだと思っている。個人的には、その言葉をいろいろな選手にかけていたと思う。それを今、体現できているところかなと思います」