水野達稀がサヨナラ打! パパとしての劇打に「責任感は強くなりました」
■パ・リーグ21回戦 西武0-1日本ハム(9月10日、エスコンフィールド北海道)
この日の自身第1打席で大仕事 九回2死三塁で右前打
新米パパが決めた! 八回の守備から途中出場していた日本ハムの水野達稀内野手(24)がケリをつけた。0-0の九回2死三塁。西武のボー・タカハシ投手(27)から右前打を放ち、サヨナラ打を記録した。
7日に第1子となる長男が誕生したことを発表した。パパとなった水野が自らを祝うような一打でチームを勝利に導いた。
あわやライトゴロ… 「やべっと思った」
打球が一、二塁間を破ると、水野は右手を突き上げた。「スローモーションに見えて、一塁に走るのを忘れるところでした」と劇的な一打をかみしめていたことで、右翼もすぐに一塁へと送球。一塁ベースコーチの代田コーチや、ベンチにいるチームメートのジェスチャーを見て、水野は「やべっと思った」と苦笑い。無事に一塁を駆け抜け、事なきを得た。
自身も納得の殊勲打 スプリットを捉えた
4球真っすぐが続いていた。「真っすぐ強いなと思って、真っすぐに空振りしないように」と最後は141キロのスプリットに体勢を崩されながらも粘って、拾い上げた。
「ちょっと抜かれながらも最後、粘ることができました」と胸を張った。
第1子の誕生は最高のモチベーション
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第1子誕生を発表してから3日で、離れている妻子に最高のニュースを届けた。まだ会うことはできていないが、写真や動画を眺める毎日。「かわいいですね~」と笑みがこぼれた。
今カード終了後に、ようやく対面できる予定。「責任感はだいぶ強くなりました」と一家の大黒柱として、さらなる活躍を誓った。
社会人時代に備わったフォア・ザ・チームの精神
ここ一番での勝負強さはアマチュア時代から培われた。JR四国時代の2021年7月に行われた日本選手権。三菱重工Westとの1回戦で右翼へのサヨナラ本塁打を放った。丸亀城西高(香川)時代は自らのプレーに執着する部分が多かったが、社会人になり「チームのためになんとかしたいっていう気持ちが強くなった」と勝利を最優先に考えてプレーするようになった。
初めてレギュラーとして臨んだ24年。負傷離脱した期間こそあったが、攻守における水野の貢献がチームの好調を後押ししている。
ペナントレースは佳境 堂々の全力宣言
シーズンも最終盤となり、どの選手も疲労が蓄積する中でのプレーが続く。水野も同様だが「その中でも自分に合ったスイング軌道だったりとかは練習の中で、試合に近いイメージでできるように、これからやっていきたい」と力を込めた。
残り18試合、奇跡の大逆転を信じて全力で駆け抜ける。