今のサッカーを継続していけばJ1残留は達成できる 期待したい好守のキーマン《河合CRC竜の眼》
フットゴルフに参加 来年もぜひ
コンサドーレ北海道スポーツクラブが9月7日に美唄市内のゴルフ場で開催した「北海道コンサドーレ札幌フットゴルフ大会」に私も横野純貴と共に参加した。フットゴルフはサッカーとゴルフを組み合わせた新しいスポーツで、私たちとしても初めてのイベント開催となった。
当日はたくさんの方々にご参加いただき、笑顔で楽しんでくれているのを見たら本当に感謝の気持ちで一杯だった。サッカーとは異なるが、みんなでボールを蹴る楽しさは共通しているし、参加者の皆さんとの話題もサッカー一色。良いイベントだったし、改めてサッカーというスポーツがすてきなものだと感じさせてくれた。ぜひまた開催したい。
CONSAOLDSが今年も前座試合
そしてもう一つ、皆さんにお知らせをさせていただきたい。今年もOB会「CONSAOLDS」が11月3日のホームC大阪戦当日に前座試合を行うことが決定した。参加者や対戦相手、OB戦で着用するユニホームのデザインは後日発表されるが、昨年引退したばかりの選手や、ファン、サポーターに古くから人気のある選手、アカデミー出身の選手が参加予定で、それらの選手がチームとして融合するシーンをプレドで観戦してもらえれば幸いである。
また、それに先駆けてOB会所属者の名前と札幌在籍当時の背番号、そして「CONSAOLDS」のロゴが入った、2024年シーズンのレプリカユニホームを今月17日正午までオンラインストアにて受注販売している。今年1月に亡くなられた横山知伸も含め、札幌の歴史を築き上げてきた方々の名前が入った特別ユニホームなので、ぜひお買い求めいただきたい。
ルヴァン杯はベスト8で敗退
チームはルヴァン杯準々決勝で横浜Mと対戦したが、互いにホームで勝利を挙げた中で、残念ながら得失点差で準決勝進出を逃す形となった。
アウェーでの第1戦は1-6と大敗を喫した。序盤に何度もつくり出した決定機で決めきることができないと、こういう展開になってしまうなという典型的な試合になってしまった。
荒野の退場はチーム全体で反省を 質を高めなければならない動き
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前半37分にMF荒野が得点機会阻止の反則で一発退場した。荒野は0-3になったらダメだという判断を瞬時に下したのかもしれないが、チームとしてマンツーマンで守備をする戦術を採用している以上、1人少なくなるデメリットを意識してほしかった。
その一方で、退場シーンの直前にDF馬場が荒野へ付けたパスもどうだったのか、という思いもある。荒野が相手選手を背負っていたにもかかわらず、誰もパスを受けに行こうとせず、ボールの逃がしどころが全くない状況になっていた。もちろん退場については荒野の責任が大きいが、そこに至るまでの過程も踏まえて反省し、チーム全体としてもっとオフザボールの動きの質を高めていく必要がある。
第2戦は気持ちが伝わってきた
中3日で行われた第2戦は、一転して素晴らしいゲームを見せてくれた。ホームということもあってか、選手たちのプレーから第1戦のリベンジを果たそうという気持ちが伝わってきた。残念ながら5点のビハインドをひっくり返すまでには至らなかったが、今後の戦いにつなげようという姿勢も見られ、非常に良いゲームだった。
右WB菅が2得点 今後の選択肢に
この試合での一番の驚きは、FW菅が後半から右ウイングバックで起用され、2得点をマークしたこと。この起用についてはミシャさんのひらめきもあったと思うが、これが成功したことで今後の選択肢の一つに入ってくるのではないかと思っている。プレドでは公式戦3連勝となり、MF深井の復活劇もあったし、今後に向けて勢いがつく一戦となったはずだ。
17位・湘南との勝ち点7差は射程圏
天皇杯とルヴァン杯が終わり、今季の札幌の戦いはリーグ戦9試合を残すのみとなった。現在19位の札幌と残留できる17位の湘南との勝ち点差は7。この数字は射程圏内と言えるものであるし、そして何よりも今のサッカーを継続していけば、目標は十分達成できるものだと思っている。
連動性と良い距離感
今の札幌には自分たちのサッカーへの迷いが感じられないし、全員が連動性を持って、良い距離感を保ってプレーできている。特に直近のリーグ2戦は相手を無失点に抑えられている。球際にも激しく行けているし、少しでもボックスから出よう、ラインを上げようという姿勢も見られている。一人一人が危機感を持って取り組むことができていて、失点ゼロという結果につながっている。
ファイト&カバー
ミシャさんのサッカーで大事なことは、いかに球際でファイトできるか、人のミスをカバーできるかということ。その当たり前のことをどれだけ愚直にできるかが残り9試合では重要になってくる。先のことは考えすぎずに目の前の1試合に集中し、やるべきことを90分間やり続けて、全力、死力を尽くして戦い抜くことで、ようやく勝ち点3をつかみ取ることができる。それを残り試合でもやり続けるだけだ。
DF大﨑、岡村が守備のキーマン
リーグ終盤にキープレーヤーとなりそうな選手は、守備ではDF大﨑とDF岡村だ。大﨑は今夏途中加入して以降、本当にチームに安定感をもたらしている。守備での貢献度の高さだけではなく、攻撃のスイッチを入れる役割も担っている。大﨑の縦パスからの展開が、一つのキーポイントになるだろう。そして岡村のここまでの貢献というのは今更語るまでもないが、目の前でプレーする大﨑という素晴らしい見本がいるので、良いところを盗んでさらなる成長を遂げていってほしい。
攻撃は能力秘める近藤に期待
そして攻撃ではMF近藤だ。本当に今は近藤のところでかなりの数のビッグチャンスをつくり出すことができている。彼は力を秘めているプレーヤーだと思うので、チームを勝利に導く決定的な仕事に期待したい。
笑顔でシーズンを終えるために
12月8日にプレドで行われる柏との最終戦まで、あと3カ月を切った。今季の結末がどのようなものになるのかは分からないが、「今年は苦しいシーズンだったけど、残留できて良かったね」と笑顔で終われることを願うばかりだ。目標達成するために絶対に必要となるのが皆さんの応援の声なので、ぜひ1人でも多くの方にスタジアムに来場していただき、力強い声援を送っていただくようお願いしたい。