山本拓実 「腹をくくって」ラストスパート 胸に響く、先人たちの言葉とは
■全体練習(9月12日、エスコンフィールド北海道)
ブルペンに欠かせない小さな巨人 ここまで自己最多5勝
日本ハムの山本拓実投手(24)が12日、エスコンフィールド北海道で行われた全体練習に参加。筋力トレーニングやキャッチボールを行い、充実の汗を流した。
今季キャリア最多の5勝を挙げている右腕は、先人たちの教えを胸にラストスパートをかける。
負けられない戦いが続く充実の日々
順位争いが佳境を迎えるシーズン最終盤。プロ7年目で初めて味わうヒリヒリとした毎日が、楽しくてたまらない。
「僕は今までCS(クライマックスシリーズ)に行ったことがない。最後まで自分のできること、やるべきことを続けます」と、平常心で勝負のマウンドを目指す。
河野&池田から勧められたアイテムを使用
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言葉通りに、この日の練習もルーティンを貫いた。球場入り後はお気に入りのサウナスーツを着てフィールド内を散歩。「河野さんや池さん(池田)から『結構、汗が出るからいいよ』って勧められて、まねして買っちゃいました(笑)」と長時間、歩き回り、じっくり体を温めた。
変わらぬトレーニングメニューで安定した投球を披露
散歩の後には「重さを上げる筋肥大も、スピード系のメニューも両方やります」と、みっちりウエートトレーニングを行った。その後はランニング、プライオボール・トレーニング、キャッチボールを敢行。今季は登板間隔が空く日も、連投した翌日も、同じ日課をこなすことで状態をキープしている。
胸に刺さった両投手コーチからの熱きアドバイス
胸の内には、レジェンドから授かった言葉がある。シーズンが残り1カ月を切った9月上旬。建山投手コーチはミーティングを開き、上位争いに臨む際の心構えを、こう説いた。
『ここまで来たら、急に技術が上がることはない。相手も打てなかったところが、急に打てるようになることもない。勝負の分かれ目は、いかに腹をくくって投げられるか。幸いにもプレッシャーのかかる試合が続いている。マウンドへ行ったら、腹をくくろう』
さあ、リーグ佳境へ 自信を携え「いつも通りの準備をします」
背伸びをする必要はない。積み上げた日々は、きっと好結果をもたらしてくれる。山本拓は「久さん(武田投手コーチ)も別の日に『マウンドに行ったら調子が良くても悪くても、思い切っていくしかないから』と言ってくれました。間隔が空いても毎日、投げても、いつも通りの準備をします」
偉大なリリーバーたちの金言が、その背中を押してくれる。