コンサドーレ
2024/09/16 12:30

《こぼれ球》22年の時を経て

 

 北海道コンサドーレ札幌が8月からホームゲームで着用している「2024 Special Edition Uniform」。この特別ユニホームには、赤黒の縦縞の間に細い白線がほどこされている。同様に白の縦縞が入ったユニホームを使用していたのが2001年と02年の2シーズン。01年は胸のスポンサーロゴが「サッポロビール」だった。「白い恋人」だった02年のユニホームが、今回のユニホームに最も近いデザインと言えるだろう。

 その02年シーズン、札幌は序盤から低迷が続き、J1リーグ戦13試合を終えてわずか1勝という苦境に陥っていた。その1勝もグレーを基調とした2ndユニホームを身にまとって戦った、アウェー名古屋戦でのもの。室蘭で行われたナビスコ杯(現・ルヴァン杯)柏戦の勝利はあったものの、1stユニホームを着用したときに、リーグ戦の白星を挙げられずにいた。

 札幌がリーグ戦で赤黒、そして白の縦縞のユニホームを着て待望の初勝利を挙げたのは、8月10日に札幌厚別で行われたG大阪戦のこと。くしくも今年の特別ユニホームを初めて着用した福岡戦が行われたのも8月10日であり、22年の時を経た2着のユニホームのつながりに不思議な運命を感じる。

 02年はG大阪戦の勝利が起爆剤にはならなかったが、今年は福岡戦でのMF田中克幸の劇的同点ゴールを皮切りに、公式戦4戦負けなし(3勝1分)。残念ながら14日の東京V戦の敗戦により不敗記録は途切れたが、22年前は果たせなかったJ1残留を、その伝統を引き継いだ白線ユニホームと共に成し遂げてほしい。

(上写真)2002年8月10日のG大阪戦後、観客にあいさつをする札幌イレブン (下写真)9月1日川崎戦後の札幌イレブン

 

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