〝北の精密右腕〟白樺の半澤理玖投手がプロ志望届を提出
指名されればロッテ河村以来2人目
夏の甲子園北北海道代表、白樺の半澤理玖投手(3年)が9月20日、プロ志望届を提出した。10月24日のドラフト会議で指名されれば、同校からは2020年のロッテ4位指名でプロ入りした河村説人投手(27)に続き2人目。直接指名されれば初の快挙となる。
新チームの秋の支部予選開幕前日、後輩たちを相手に打撃投手を務める半澤の姿があった。プロ志望届を提出し「ずっと目標にしてた場所だった。1年生の頃から亀田監督にずっと言われ続け、それが現実になって出せる立場になったというか、出せる状況になったことが、まずうれしい。12球団こだわりはない」と、すっきりとした表情を浮かべた。
最速143キロ 武器は何より制球力
188センチ。最速は143キロ。変化球はスライダー、カーブ、フォークの3つ。球速だけ見ると突出しているわけではない。高評価の要因は制球力だ。夏は十勝支部から北大会決勝まで6試合33回を投げ、四死球はわずか5つ。甲子園1回戦の創成館戦(長崎)でも7回1/3で無四球投球。夏の与四死球率は、驚異の1.12。「ずっと四球を出さないことを、大きい舞台でも変わらずできた」と、自信をつかんで北海道に戻ってきた。
旭川北稜リトルシニア時代の盟友・石田も前日提出
前日19日には、中学硬式の旭川北稜リトルシニア時代のチームメートで、北星大付の149キロ右腕・石田充冴投手(3年)がプロ志望届を提出。「昨日出したのを聞いて連絡して、いろいろ話しました。中学校で一緒にやって、高校でも練習試合などで、ずっと見てきた存在ではあったので、一緒に行けたら」。さらに昨年のドラフト会議で巨人から育成で指名された、旭川明成高の千葉隆広投手(19)もシニアの先輩。近しい存在から大きく刺激を受けた。
和寒町から初のプロ野球選手誕生なるか
指名されれば和寒町からは初のプロ野球選手の誕生だ。地元に野球部のある高校がなく、白樺でもまれ、成長を遂げた。「ここにに来たからこういう道も広がったと思う。真っすぐのスピードと質、どちらにもこだわって、真っすぐで抑えられる投手になりたい。150キロ以上は投げたい」。北の精密右腕が、運命の日を待ち望む。