夏の甲子園出場の白樺が道内一番星 初の夏秋連覇へ辛勝発進【秋季大会十勝支部】
■秋季全道高校野球十勝支部(9月21日、帯広の森野球場)
▽1回戦 白樺4-0帯広緑陽
六回に先制し、3投手で無失点
今夏の甲子園に出場した白樺が4-0で帯広緑陽に勝利した。五回まで0-0と相手投手の攻略に苦しんだが、六回に小技を絡めて先制。甲子園の創成館戦(長崎)でも登板した神谷春空投手(2年)は四回からマウンドに上がり、5回被安打1、9奪三振。3投手の無失点リレーで秋の道内一番星を挙げた。
甲子園メンバーが中心も…
道内で一番遅く新チームを始動させた白樺が、夏の甲子園を経験したメンバーを中心に競り勝った。亀田直紀監督(37)は「選手たちもプレッシャーがかかってると思いますし、いくら経験したといっても、またガラッとチームも変わっています。そんなにうまいこといくわけないなとは思っていたけど、選手たちもそれをきょうで理解できたと思う」とねぎらった。
小技を絡めながら足掛かり
打線は帯広緑陽の右横手投手に五回まで散発2安打と攻めあぐねた。五回終了後のグラウンド整備時、指揮官は「なかなか対戦したことのないピッチャーだったんで、セーフティーとか、小技を使いながら終盤戦おう」と指示。すると六回1死から2番・福島秀人三塁手(2年)が投前のバントヒットで足掛かりをつくった。続く3番・上一颯遊撃手(2年)は「ショートの頭を狙って単打でつなげるイメージ」で打席に入り、初球のストレートを中堅横へ運ぶ三塁打で先制。さらに4番・大西遥斗捕手(2年)の三ゴロの間に2点目をもぎ取り、主導権を握った。
公式戦初出場の新戦力も活躍 亀田監督「堂々とプレーしてくれた」
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新戦力も台頭した。先発の西田澄次投手(2年)は公式戦初登板で3回無失点。指揮官は「ちょっと変則なので、神谷と西田でうまいことかみ合わせながら行きたい」と期待を込める。6番・河嶋琥太朗右翼手(1年)は、二回の公式戦初打席で中前に初安打。七回には先頭で右越えの三塁打を放ち、追加点につなげた。「思い切って使ってみたら、堂々とプレーしてくれた。いくら試合に出てたやつが多くても、また全然チームは変わってるので、1個ずつかみ合わせていきたい。大会で数をやって、レベルアップしていきたい」と実戦の中で成長につなげていく構えだ。
新エースは制球難に辛口評価
四回から登板した新エースの神谷は5回無失点だったが、6四死球と制球に苦しんだ。「終盤に野手が点取ってくれたんですけど、それに応えるピッチングができなくて。きょうは0点」と辛口の自己評価だ。
同校初の夏春連続甲子園へ
夏の甲子園では、中標津のチームに所属していた少年野球時代に対戦したことのある根室出身の明徳義塾・藤森海斗捕手(2年)も出場していた。「対戦してみたかった」と楽しみにしていたが、両校共に1回戦で敗退したため実現しなかった。まだチャンスは2度残されている。同校初の夏春連続甲子園へ、「(秋の十勝支部)20連覇も懸かってるんで、地区をまず勝って全道に行って神宮に行きたい」。5年ぶり2度目の頂点へ、ここから本格的にエンジンをかける。