育成ルーキーの平田大樹 バットで足でファンを魅了 将来性豊かな19歳
■イースタン・リーグ16回戦 西武1ー6日本ハム(9月21日、鎌ケ谷スタジアム)
育成2位ルーキー 50メートル5秒9の俊足が武器
日本ハムの育成ルーキー・平田大樹外野手(19)が若さあふれるプレーで鎌ケ谷のファンの注目を集めている。
「1番・右翼」で先発出場。六回には先頭で右前打を放ってチャンスメーク。50メートル5秒9を誇るスピードスターが球場を沸かせた。
本塁憤死もヒット&快足で会場を沸かす
将来のリードオフマンだ。六回裏の攻撃。先頭打者の平田が外角低めのシュートを捉えて出塁した。続く宮崎一樹外野手(23)との間でヒットエンドラン。右翼手がボールをそらすのを見て一気に本塁を狙ってが、憤死した。
「もう少しでした。コーチも手を回していたので狙った。初めてヘッドスライディングしたけど、ダメでした」。悔いる平田だが、外野芝生席まで開放した3234人の観客には、たまらない。このクロスプレーに歓声が上がった。
仲間の支えに救われた日々 一念発起した高校2年の秋
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滋賀・瀬田工高出身。高校通算21本塁打。全国的には無名だが、走攻守3拍子そろった外野手だ。高校時代に1度、挫折しかけたことがある。2年秋にコロナ感染。後遺症で髄膜炎になり、体重が10キロ近く減った。心も折れかけたが「チームのみんなが支えてくれた」と立ち直った。
それから野球への取り組み方も変わった。「秋の大会に出られなかった分、お返しに僕がチームを引っ張っていく」と、より真剣に練習に励んだ。その結果、育成ドラフト2位で日本ハムに入団。プロ入りまでつなげた。
堅守も武器 バッティングでは「プロの壁」を痛感
遠投100メートルの強肩を誇り、守りも堅固だ。今季ここまで35試合に出場し、失策は0。ただ、打率.146とプロの壁にぶつかっている。「(小田打撃)コーチから技術面の他に気持ちの切り替え方など細かく教わっています」と猛勉強中だ。
目指すは3割バッター さらなる飛躍へ気合十分
1年目の目標だった支配下登録には届かなかった。ただ、成長は実感している。
「全体的に筋肉の量も増えた。まだまだ細いけど、これからです」と明るい。「自分の武器は足。バッティングを磨いて3割を目指せるような選手になりたい」と飛躍を狙う。