鍵谷陽平の引退セレモニー 大谷翔平からのメッセージも
■パ・リーグ22回戦 楽天3ー1日本ハム(9月25日、エスコンフィールド北海道)
ファンからもチームメートからも愛された道産子右腕
日本ハムの鍵谷陽平投手(34)の引退セレモニーが25日の楽天戦後に行われた。
まずは大型ビジョンに鍵谷のこれまでの軌跡を記録した映像が流された。その後、松本剛と宮西から花束を受け取ると、続いたのは栗山CBO、その栗山CBOがサプライズゲストで呼んだ上沢(レッドソックス傘下3A)が登場し、2人からも花束を受け取った。
最後は妻の優衣さんと長女からも花束が贈呈された。
目を潤ませながら見つめたメッセージ動画
そして、鍵谷がスピーチを行った後はスペシャルムービーが用意されていた。ロッテの沢村や上沢などからのメッセージが流されると、大谷(ドジャース)からも惜別の言葉が贈られた。
伏見に投げ込んだ最後の1球
続いては鍵谷のラストピッチ。同学年で高校時代からしのぎを削ってきた伏見が捕手を務め、最後の1球を投げ込んだ。
チームメートらからの胴上げでは、ファンに見守られながら3度、宙に舞った。その後、場内を一周し、新庄監督ら首脳陣やチームメート、スタッフ一人一人と握手を交わし、グラウンドを後にした。
【鍵谷のスピーチ全文】
まず始めに、大事な試合が続いている中で、このような機会を用意していただいたファイターズ球団関係者の皆さま、新庄監督、コーチ、スタッフ、選手の皆さま、楽天球団の皆さま、そしていつも温かい応援を送ってくださるファンの皆さまにお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
ファイターズ7年半、ジャイアンツ4年半、本当にたくさんの方に支えられ、ここまでプレーすることができました。小さい時、テレビでジャイアンツの試合を見て、野球を始め、ファイターズが北海道に来て、プロを目指すようになった僕がファイターズにドラフトされ、プレーし、日本一にもなり、ジャイアンツへ行っても、素晴らしい出会いと経験をして、きょうもう一度、ファイターズのユニホームを着て引退を迎えられて、本当にうれしく思います。
うまくいかないことばかりで苦しかったはずなんですが、今、頭に浮かぶのは楽しかった思い出ばかりです。本当に幸せな時間でした。1つ、僕には目標がありました。入団当初から本当にお世話になり、いろんなことを教えてくださった宮西さん。ミヤさんよりも長くプレーし、ミヤさんの引退試合で花束を渡したかったのですが、先に僕がもらっちゃいました。ミヤさん、すいません。ずっと応援してます。
そして何より、きょう球場に駆け付けてくれた仲間たち、どんな考え、決断をしても、どんな道に進んでも、いつも七飯から応援してくれた両親、そして一番近くで支え、どんな時でも味方でいてくれた妻と娘、仲間と家族の存在があったから、ここまでできました。本当にありがとう。ファンの皆さま、僕のような選手にいつも温かい応援とたくさんの拍手をありがとうございました。本当に力になりました。まだまだファイターズの戦いは続きます。僕もファイターズのために最後まで、できることをします。ファンの皆さまも最後まで楽しみましょう。12年間、本当にありがとうございました。